Snowflake Summit 2025が描く未来のデータ活用
2025年6月27日、Snowflake合同会社が主催するオンライン説明会が行われ、米国サンフランシスコで開催された「Snowflake Summit 2025」の最新情報が発表されました。SnowflakeはAIデータクラウドを提供し、多くの企業にデータ活用の新たな舞台を提供しています。今回の説明会には、同社の執行役員、井口和弘氏が登壇し、特に注目すべき新機能やアップデートに関して説明しました。
エンタープライズデータアーキテクチャの進化
井口氏は、冒頭でエンタープライズデータアーキテクチャの変革について言及しました。「データの相互運用性」と「AIを活用したデータ活用」の2つのポイントが強調され、企業がこのAI時代を迎える上で、統合されたデータ基盤がいかに重要かを説明しました。シンプルで安全なクラウドデータ基盤が、AI技術との融合によって企業のデータ活用を促進するとしています。
今後、プラットフォーム、データエンジニアリング、アナリティクス、AIの各分野において新機能の発表がありました。その中からいくつかの注目ポイントを取り上げます。
プラットフォームの進化
Snowflakeのコンピュートエンジンの改良として、アダプティブコンピュートとスタンダードウェアハウス第2世代が発表されました。アダプティブコンピュートは、ユーザーがコンピュートエンジンのサイズを気にせずに最適なエンジンを自動で選択し実行することを可能にします。さらに、第2世代のスタンダードウェアハウスでは、Delete、Update、Mergeの各機能において最大4倍の性能向上が実現されています。
データエンジニアリングの新機能
データエンジニアリング分野では、「Snowflake Openflow」の発表がありました。この機能により、企業はデータ取り込みから変換処理までをSnowflakeプラットフォーム内でシームレスに実行できるようになっています。井口氏は、このOpenflow機能が企業のAI活用において重要であると強調しました。
AI機能の拡充
次に、AI機能に関して注目の「Snowflake Intelligence」が発表されました。この機能は、自然言語による検索を可能にし、構造化データにはSQLを自動で生成して実行、非構造化データに対してはRAG技術を用いた検索が可能になります。井口氏は、Snowflake Intelligenceの利便性を強調し、デモも行いました。
新たなデータ移動手段「Snowflake Openflow」
新たに発表された「Snowflake Openflow」は、データの完全な相互運用性を確保し、AIイノベーションを加速するデータ移動を実現します。この機能により、ユーザーは多様なデータソースに簡単に接続でき、各種アーキテクチャから価値を引き出すことが可能になります。
マーケットプレイスとAI対応データ
Snowflakeのマーケットプレイスでは、ニュースや調査データをAI対応で提供する新たな製品群も発表されました。この機能により、エンタープライズ全体でエージェント型AIの導入が加速し、企業は非構造化データを活用してAIアプリの強化が行えるようになります。
データエージェントの新たな可能性
最後に、エンタープライズAIおよび機械学習における次世代データエージェントの発表も行われました。これにより、AIのワークフローが技術者、非技術者を問わずシンプルに利用できるようになります。
Snowflakeは、シンプルで効率的なエンタープライズAIを提供しており、国内外の多くの企業にその力を発揮しています。今後のAI時代に向けて、Snowflakeのプラットフォームがどのように進化していくのか、目が離せません。詳しい情報は公式ウェブサイトで確認できます。