モルテン、モータースポーツでの技術検証
株式会社モルテンが、岡山国際サーキットで開催されたENEOSスーパー耐久シリーズにおいて、その製品の信頼性を証明しました。10月25〜26日に行われたこのレースで、88号車の村上モータースMAZDAロードスターはST5Rクラスで優勝し、見事にシリーズチャンピオンに輝きました。この勝利に貢献したのが、モルテンが提供した『エンジンマウント強化用ラバーシート』と『スタビライザーブッシュ』です。
部品の特徴と役割
まず、『エンジンマウント強化用ラバーシート』は、エンジンと車体フレームを結ぶ部分に取り付けされ、エンジンの動きをしっかりと抑える役割を果たします。これにより、コーナリング時の安定性や、変速時の操作性が向上します。一方、『スタビライザーブッシュ』は、車体後部のサスペンションをつなぐスタビライザーバーとフレームを固定する部分に使われており、これもコーナリング時の安定性の向上に寄与しています。
モルテンが対象としているスーパー耐久シリーズは、さまざまな天候条件や長時間の走行において、車両や部品に求められる信頼性と安定性のレベルが非常に高いカテゴリーです。このレースを通じて、モルテンの製品は実際に過酷な環境で使われ、その性能が試されています。実戦データは、すべての部品が最適化されるための貴重な情報源となります。
技術検証の重要性
モルテンは、モータースポーツを単なる広告活動として捉えるのではなく、実際の使用条件に近い状態で技術を検証する重要な場と見なしています。このような取り組みを通じて得られるデータは、部品の耐久性や信頼性の評価、さらには製品設計にフィードバックされ、製品の品質向上に繋がります。
さらなる挑戦へ
モルテンは、「Fun and Functional」をブランドステートメントとし、モータースポーツで培った技術を活かして自動車部品事業のさらなる品質向上を目指しています。自社サイトの公式情報によれば、モルテンは音、振動、流れを制御する技術を駆使し、ゴムや樹脂を主材料とする製品を開発・供給しています。これにより、モルテンは日本国内だけでなく、アメリカ、メキシコ、タイ、中国、ベトナムなど、グローバルな市場においても活躍しています。
株式会社モルテンについて
1958年に設立されたモルテンは、競技用ボールと自動車部品の製造・販売から事業を拡大してきました。同社は、内部空気圧を調整する中空体技術や、高分子素材を使った高分子化学など、二つのコア技術を駆使している企業です。現在、スポーツ用品、自動車部品、医療福祉機器、マリン産業など、多様な分野で可能性を追求し続けています。また、モルテンは「molten」という名の由来が示す通り、古いものから新しいものへと進化し続ける企業でもあります。今後もモルテンがどのように進化し続けるのか、目が離せません。