発達障がい児支援の未来
2023-09-29 17:24:20
理学療法士が拓く未来: 発達障がい児支援と放課後等デイサービスの連携
理学療法士が拓く未来:発達障がい児支援と放課後等デイサービスの連携
近年、発達障がいを持つ子どもたちが増加する中、彼らへの適切な支援が重要な課題となっています。この現状を踏まえ、福岡市東区の放課後等デイサービス「まかろんキッズ」所属の理学療法士である松本さんが、麻生リハビリテーション大学校の学生を対象に特別講義を実施しました。
講義の概要:現場からのリアルな声
本講義では、発達障がい児支援の現場で活躍する理学療法士の視点から、発達障がいの実態や理学療法士の関わり方について解説されました。学生たちは、机上の知識にとどまらず、実際の臨床現場での取り組みを学ぶ貴重な機会を得ることができました。
講義の目的:未来の理学療法士を育成
文部科学省の調査によると、全国の小中学生の約8.8%が発達障がいを持つ可能性があるとされています。この現状を踏まえ、講義は、将来、児童福祉の分野で活躍したいと考える理学療法士を増やすことを目指して企画されました。病院や高齢者施設での勤務が中心となっている理学療法士の現状を打破し、児童福祉分野への進出を促進することで、より多くの発達障がい児への支援体制の充実を目指しています。
講義内容:発達障がいと理学療法
講義では、「発達障がいとは何か」という根本的な問いから始まり、その種類、原因、特性、そして支援方法について丁寧に解説されました。特に、神経回路の機能不全が原因の一つとして挙げられ、感覚情報の処理に偏りがあることが、様々な症状に繋がることが説明されました。
さらに、感覚統合理論に基づいた理学療法の重要性が強調されました。感覚統合とは、視覚、聴覚、触覚などの感覚情報を統合・調整することで、身体のバランスやイメージ、情緒の安定、他者理解、コミュニケーション能力を向上させるアプローチです。
松本さんは、感覚統合アプローチを通して、発達障がい児の姿勢や運動能力、そして社会性や情緒の発達を促すことができることを示しました。そして、学生たちと活発なディスカッションを行い、より深い理解を促しました。
学生たちの反応:ネガティブからポジティブへ
講義前、学生たちは「何をすればいいかわからない」「子どもの分野は難しそう」「わからないから怖い」といった不安を抱えていました。しかし、講義後には「発達障がいの分野のイメージが沸いた」「発達障がい分野のボランティア等があれば参加したい」など、前向きな声が聞かれるようになりました。グループワークやディスカッションを通して、自ら考える機会を持つことで、ネガティブなイメージを払拭し、具体的な行動へと繋がる変化が見られました。
講師の松本さん:未来への展望
松本さんは、今回の講義を通して、学生時代には存在しなかった「発達障がい」という専門分野の重要性と、業界の発展に貢献できる喜びを感じたと言います。自身の経験や知識を活かし、母校での講師活動を通じて、未来の理学療法士の育成に貢献していくことを誓いました。
株式会社MACARON CARE:企業理念と今後の展開
「まかろんキッズ」を運営する株式会社MACARON CAREは、「福祉を通じて子供の未来を作る」「運動で子どもの自信と主体性を伸ばす」「福祉業界をもっと楽しいものへ」という3つの理念を掲げ、質の高い療育を提供しています。設立3年で10店舗を目指し、全国展開を計画しており、理学療法士による科学的根拠に基づいた運動療育を日本中に広めることを目指しています。
さらに、アスリートコースの開設やパラリンピック選手育成にも意欲的に取り組んでおり、子どもたちの可能性を広げるための活動を積極的に展開しています。
まとめ:未来を担う理学療法士の育成
今回の特別講義は、発達障がい児支援の現場と教育機関との連携の成功例と言えるでしょう。理学療法士の育成と児童福祉分野の発展に大きく貢献する取り組みとして、今後の展開に期待が高まります。
会社情報
- 会社名
-
株式会社MACARON CARE
- 住所
- 福岡県福岡市東区松崎3丁目4番20号102
- 電話番号
-
092-410-5066