令和7年3月高校卒業予定者の就職内定調査
文部科学省は、令和7年3月に卒業予定の高等学校生徒の就職内定状況について、一連の調査を実施しました。この調査は、卒業生が就職活動において遭遇する問題に対処するための重要なデータを提供することを目的としています。調査結果は、令和6年10月末の状況を反映しています。
調査対象と内容
調査は、全国の国立、公立、及び私立の全日制および定時制高等学校を対象に行われました。具体的には、以下のような項目が含まれています。
- - 学科別の就職内定状況
- - 道府県別の就職内定状況
結果の概要
就職内定率
調査によると、就職内定率(就職を希望した生徒のうち、内定を得た生徒の割合)は77.3%に達し、前年同月比で0.1ポイントの増加という結果が出ました。このことから、高校生の就職状況には若干の改善が見られたことが分かります。
性別による内定率
- - 男子の就職内定率は77.9%(前年同月比 +0.1ポイント)
- - 女子の就職内定率は76.2%(前年同月比 +0.2ポイント)
学科別内定率
学科別の調査結果では、次のような内定率が示されました。特に看護系の学科が高い内定率を誇っています。
- - 看護:89.2%
- - 工業:89.0%
- - 商業:82.9%
- - 水産:81.6%
- - 情報:80.3%
- - 福祉:79.2%
- - 家庭:78.7%
- - 農業:77.7%
- - 総合学科:75.2%
- - 普通科:64.2%
この結果は、看護や工業系の職業人気が高まっていることを示唆しています。
都道府県別内定率
さらに、都道府県ごとの就職内定率にも差が見られました。
- 愛知県 88.9%
- 富山県 87.9%
- 福井県 86.1%
- 栃木県 85.6%
- 山口県 85.5%
- 三重県 85.2%
- 沖縄県 51.5%
- 北海道 59.4%
- 高知県 64.1%
- 千葉県 65.4%
- 神奈川県 67.2%
- 青森県 67.8%
今後の対応
文部科学省は、令和6年12月末の段階での状況についても調査を継続し、その結果に基づいて必要に応じて厚生労働省との連携を図りつつ、就職支援を行う方針です。高等学校卒業予定者の内定状況を注視し、今後の就職課題に向けて適切な対策を講じることが求められています。
この結果は、高校生の就職活動における重要な指標となるでしょう。特に、次代を担う若者たちが、希望する職業に就ける環境を整えるためには、教育現場と地域社会が一体となり、支援策を進めていくことが不可欠です。