株式会社BLUEISH(東京都港区、代表取締役 為藤アキラ)は、自社の法人向けAIエージェントプラットフォーム『BLUEISH Agents』において、HITL(Human-in-the-Loop)機能の強化と新たなメモリ機能の提供を開始しました。この2つの機能強化は、特にAIを運用する上での品質課題に応えるものであり、多くの企業が直面している「結果の安定性の欠如」や「判断基準の継承が難しい」といった課題を解決することを目的としています。
近年のAI技術の進展により、多くの企業がAIを利用した業務の効率化を目指していますが、実際の運用ではまだ多くの障壁が存在しています。具体的には、同じ依頼に対するアウトプットが安定しないことや、プロンプトの改善が十分な効果を上げないケースも少なくありません。これらの課題に直面したBLUEISHは、AIの運用品質を高めるための発想を見直し、具体的な解決策を提案しました。
提供開始の背景
AIの導入が進む中、多くの企業は「同じ業務でのアウトプットに差がある」「判断基準をAIに伝えきれていない」といった問題に直面しています。そのため、BLUEISHはこれらの問題の原因を、"AIが前回の判断を覚えていないこと"および"人による評価がデータとして蓄積されていないこと"の2点に絞り、それらを解決する手段を導入しました。
アップデートの内容
今回のアップデートは2つの主軸から成り立っています。
アップデート①:HITLの強化
HITLとは、人間の介在を通じてAIが自身を学習・進化させる仕組みです。具体的には、現場の担当者が行った判断や理由をAIが記録し、それを次回以降の判断に反映させることで、業務全体の品質を高めることを目指しています。これにより、担当者の判断基準がデータとして蓄積され、AIが次回の判断においてそれを考慮することが可能になります。これまで個人に依存していた品質を、AIを用いて安定させることも可能となるでしょう。
- - 担当者ごとの評価基準や判断理由をフィードバックする
- - 繰り返しの判断による改善サイクルの自動化を実現
アップデート②:メモリ機能
新しいメモリ機能は、業務の背景や過去の判断に基づいた学習を行うことができます。この機能により、プロンプトにのみ依存しない文脈理解に基づく判断が可能となります。担当者が持つ特有の「癖」や業務の例外処理を理解し、AIがそれを踏まえて作業をこなすことができるようになるのです。これにより、これまで属人化していた業務が、AIによって再現できる環境に整えられます。
ユースケース
この機能強化により、さまざまな業務での活用が期待されています。例えば、営業分野では過去の商談情報や提案履歴に基づいた資料作成がスムーズに行えるようになり、経理業務でもチェック結果を学習して自動化が進むでしょう。カスタマーサポート部門では、トーンや方針をAIが蓄積し、返信の品質を一定に保つことができ、人事部門では面接基準の引継ぎが効率的に行われるなど、多岐にわたります。
BLUEISH Agentsとは
『BLUEISH Agents』は、企業がAIエージェントを「雇用」し、育成・評価・改善を行える法人向けのAIデータ基盤です。営業、経理、人事、カスタマーサポート、バックオフィスなど、さまざまな業務での活用を目指しています。
会社概要
BLUEISHは、2018年の設立からAIエージェントプラットフォーム『BLUEISH Agents』を展開し、企業が人とAIが共創する未来を実現するための支援を行っています。今回の機能強化により、さらなる業務の効率化と新たな事業の創出が期待されています。企業のニーズに応じたAIの活用を提案し、顧客の成功に寄与していく所存です。