国産ERP「HUE」がMicrosoft Copilotと連携、業務効率化とデータ活用を加速
ワークスアプリケーションズ(WAP)の大手企業向けERPパッケージ「HUE」が、マイクロソフトのAIアシスタント「Microsoft Copilot」との連携を開始しました。2024年7月から提供開始され、国産ERPとして先駆的な取り組みです。この連携により、ユーザー企業は自社の業務に最適化されたAIをERPデータと組み合わせて活用できます。
Teamsでのチャットで会計データや企業データにアクセス
「HUE」と「Microsoft Copilot for Microsoft 365」のプラグイン連携により、ユーザーはMicrosoft Teamsのチャットで質問することで、生成AIが「HUE」内の会計データとMicrosoft 365内の資料やメールなどの企業データを組み合わせて回答します。
例えば、Teams上で「今月の支払依頼書を表形式で表示してください」と質問すると、生成AIが「HUE」のデータベースから支払依頼書を検索し、必要なデータをリアルタイムで取得して表形式で一覧を整形します。さらに、回答のソースとなるリンクも表示されます。
生成AIが業務プロセスを自動化
「HUE」と「Microsoft Copilot Studio」の連携では、データ取得や整形だけでなく、ERPデータを活用した業務プロセスの自動化も実現します。
例えば、与信調査の際に発生する調査フローをMicrosoft Copilot Studioで設定することで、生成AIが過去の取引履歴をチェックし、与信判断などを自動で実行します。従来はプログラミングが必要だった業務の自動化が、簡単な画面操作で設定できるようになりました。
日本マイクロソフト執行役員のコメント
日本マイクロソフト株式会社 執行役員 常務 パートナー事業本部長 兼 ISVビジネス統括本部長 浅野 智様は、この連携について「自然言語での問いかけで操作できるようになり、多くのユーザーが企業データをより効果的に活用する機会が増え、ERPデータの活用の可能性が大幅に広がります。」とコメントしています。
「WorksWay 2024」で連携のデモンストレーションを実施
2024年7月18日(木)に開催される「WorksWay 2024」では、「HUE」と「Microsoft Copilot for Microsoft 365」が提供する最新テクノロジーのデモンストレーションを実施予定です。生成AIが業務効率を向上させ、ビジネスプロセスを進化させる方法を具体的に紹介します。
ワークスアプリケーションズは、今後も日本マイクロソフトとともに、AIのテクノロジーを駆使したプロダクト・サービスを提供し、日本企業のDX推進に貢献していくとしています。
まとめ
「HUE」と「Microsoft Copilot」の連携は、企業のデータ活用を加速させ、業務効率化と生産性向上に大きく貢献する可能性を秘めています。今後、生成AI技術の進化とともに、さらに多くの企業で導入が進み、業務プロセスや経営戦略に革新をもたらすことが期待されます。