STマイクロエレクトロニクスが新型車載用8チャネル・ドライバを発表

STマイクロエレクトロニクスが革新的な車載用ドライバを投入

STマイクロエレクトロニクス（ST）は、最新の車載用8チャネル・ローサイド・ドライバ「L9800」を発表しました。この新型ドライバは、ISO 26262に準拠し、優れた性能を提供することで自動車の信頼性を高めることが期待されています。特に小型リードレスパッケージでの提供により、車両のボディ制御モジュールや冷暖房、空調制御、電力ドメイン制御における省スペース化に貢献しています。

L9800の機能と特長

L9800は、リレー、ソレノイド、LEDなどのさまざまな抵抗性、容量性、誘導性負荷に対応する出力を持ちます。特筆すべきは、リアルタイム診断機能が継続的に提供されていることで、断線や短絡、過電流、過熱の保護機能が各チャネルにわたり強化されている点です。このため、自動車メーカーはASIL-Bに基づくISO 26262システムレベル認証を取得しやすくなります。

さらに、診断信号はSPIポートから取得可能で、内部設定レジスタへのアクセスを通じて製品のセットアップも容易です。この設計のおかげで、エンジニアはより効率的に製品の導入と管理を行うことができます。

高度なセーフティ機能

L9800は、8つの出力チャネルをSPIインタフェース経由で駆動できるほか、2本の専用パラレル入力ピンを利用して選択した出力にマッピングすることができるため、柔軟な運用が可能です。また、デジタル電源電圧が使用できない場面でも、これらのピンを用いることで2つのデフォルトチャネルによって緊急ハードウェア制御が実現します。この仕組みにより、マイクロコントローラの故障や電源電圧の低下といった状況下でも、L9800は最低限の安全機能を維持し、車両の運行ができるよう配慮されています。

安全な動作保証

加えて、L9800は約2Wの小型ランプや高入力容量の電子負荷を駆動するバルブインラッシュモードを搭載しています。さらには、エンジン始動中にバッテリ電圧が3Vまで低下した場合でも、安全な動作を実現するための機能があります。このように、L9800はあらゆる運転条件に対する安全性を確保しています。

価格および入手方法

この画期的な製品はすでに量産されており、TFQFN24パッケージ（4 x 4mm）にて提供されています。気になる価格は、1000個購入時で約0.52ドルとなっています。自動車業界向けの信頼性の高いソリューションをお探しの方にとって、L9800は魅力的な選択肢となることでしょう。

詳しい情報はSTマイクロエレクトロニクスの公式ウェブサイトをご覧ください。

STマイクロエレクトロニクスについて

STマイクロエレクトロニクスは、世界中に約50,000人の従業員を抱える半導体メーカーで、幅広い製品ラインアップを誇ります。自動車業界を含む20万社以上の顧客と連携しながら、スマートモビリティやエネルギー管理の効率化に向けた技術の開発に取り組んでいます。また、持続可能な社会の実現に向け、2027年末までに再生可能エネルギーの使用率を100％にする計画を掲げています。

より詳細な情報については、当社のウェブサイト（http://www.st.com）をご覧ください。

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