壊死性ミオパチー検査
2016-04-07 10:43:33

新しいELISA法を用いた壊死性ミオパチー測定の開始とその意義

新しいELISA法を用いた壊死性ミオパチー測定の開始とその意義



壊死性ミオパチーとは


壊死性ミオパチーは、筋線維の壊死と再生が主に起こる筋疾患で、炎症は伴いません。現在、自己抗体がこの疾患の原因であると考えられています。具体的には、抗SRP抗体と抗HMGCR抗体が関連しており、これらの抗体が検出されることが重要です。近年、この疾患への理解が進む中で、患者のQOL(生活の質)向上に向けた取り組みが求められています。

新たな検査法の開発


従来、壊死性ミオパチーの抗体検査はRNA免疫沈降法を用いて行われてきました。この方法は感度が高く、正確な測定を可能ですが、操作に熟練した技術者が必要であり、実施できる施設が限られていました。加えて、検査に時間がかかるという課題もありました。
このたび、コスミック社が開発した新しいELISA法により、抗SRP抗体と抗HMGCR抗体の迅速かつ簡便な測定が可能となりました。この新しい方法は、定量的測定ができ、従来のRNA免疫沈降法と高い相関性を持ち、精度も優れています。具体的には、抗SRP抗体は感度98%、特異度100%、抗HMGCR抗体は感度100%、特異度99%という卓越した精度を誇ります。

コスミック社の取り組み


コスミック社は、イギリスのRSR社が設立した日本の総販売元として、1990年から医療用診断薬の開発に取り組んできました。近年、神経学会や神経免疫学会でも壊死性ミオパチーに関する討議が行われるようになり、関心が高まっている中、同社は患者のQOL向上に寄与することを目指しています。コスミック社の商品開発部長である稲垣貴之氏は、「本測定系はRNA免疫沈降法の代替品としての性能が優れており、検査の迅速化と簡便化が患者さんの利益に繋がる」と話しています。

壊死性ミオパチーの正しい理解と早期診断の重要性


壊死性ミオパチーは、特に小児や若年層にも発症することがあり、筋ジストロフィーとの鑑別も難しい場合があります。さらに、通常はステロイドに抵抗性があり、早期に発見し治療に繋げることが非常に重要です。新たに開発されたELISA法により、診断が迅速に行えることで、治療開始のタイミングが早まり、患者さんの生活の質を改善することが期待できます。

まとめ


コスミック社の新しいELISA法による抗体測定は、壊死性ミオパチーの診断を飛躍的に向上させる可能性があります。医療現場での迅速な診断が患者さんのQOL向上に寄与することを期待しています。今後、コスミック社はこの分野での啓発活動を通じて、より多くの患者に対する理解と支援を深めていくことでしょう。

会社情報

会社名
株式会社コスミックコーポレーション
住所
東京都文京区小石川2-7-3富坂ビル
電話番号
03-5802-5880

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