農福連携で胡蝶蘭を生産する新たな取り組み
千葉県いすみ市に拠点を置くNPO法人AlonAlonと、日本の園芸業界で名高い第一園芸株式会社が手を結ぶ、革新的な「農福連携」プロジェクトが進化を遂げています。このプロジェクトでは、特に胡蝶蘭の生産に焦点を当てています。第一園芸株式会社の社長、山村勝治氏は新入社員の入社式にて「希望」と「常に前進」の意味を持つガーベラを手渡し、プロジェクトの重要性を伝えました。
取り組みの詳細
今回の提携は、第一園芸がその専門知識と豊富な技術力を生かし、AlonAlonの胡蝶蘭の品質の高さを評価したことから始まります。第一園芸はこれまで、AlonAlonの胡蝶蘭を仕入れるビジネスパートナーでありましたが、今後は実際にAlonAlonの農園でスキルアップを図った障がい者を社員として雇用し、製品の生産から販売までの一貫体制を構築します。この新しいモデルにより、第一園芸が長年の実績を誇る胡蝶蘭の一部を障がい者が手がけることになり、互いに利益を享受できる形となります。
高品質生産への道
自閉症を持つ利用者の特性として見逃せないのは、その特有のこだわりの強さです。この特性があいまって、他では得られない高品質な胡蝶蘭を生み出す力となっています。また、知的障がい者が持つ作業の持続力も購入者にとって価値のある要素です。近年、持続可能な開発目標(SDGs)が広がる中で、障がい者が生産した製品を受け入れる社会的な環境も整備されつつあり、ますますこの取り組みの意義が増しています。
社会的意義
この農福連携の取り組みは、AlonAlonにとって、就労支援を受けている障がい者が企業へ就業するステップアップの機会を提供する新しい選択肢でもあります。また、第一園芸にとっては、障がい者の特性を理解し、彼らの強みを生かして雇用することにより、花屋業界ならではの「花を通じた農福連携」の実現が期待されています。
今後の展望
AlonAlonは、ビジネスの力を使って社会課題に挑むことを目指し、「障がい者と共に稼ぐ社会」の実現を目指しています。第一園芸とのコラボレーションによって、さらにリソースやネットワーク、ノウハウを活用し、NPO法人の枠を超えて障がい者の社会的自立を支援していきます。これにより、持続可能な社会の実現に向けての取り組みを加速させていく所存です。
この取り組みに関する第一園芸のプレスリリースは、
こちらからご覧いただけます。
AlonAlonについて
NPO法人AlonAlonは、農福連携を通じて知的・精神障がいの方々に生きがいや働く楽しみを提供することを目指しています。単なる支援ではなく、障がいのある方が自らスキルを習得し成長できる機会を創出することを目標に掲げています。最終的には、親亡きあとも自立できる力を育むことを目指し、地域社会に大きな影響を与える取り組みです。
第一園芸株式会社について
第一園芸株式会社は、創業127年を誇る三井不動産グループの一員です。個人や法人向けの販売はもちろん、婚礼装花や都市緑化、公園の管理まで幅広い事業を展開しています。今後も、豊かな緑に囲まれた持続可能な社会の実現を目指し、挑戦を続けていきます。
詳しいお問い合わせについては、AlonAlon、及び第一園芸の担当者までご連絡ください。