千葉大学でのOPQRST
2025-12-25 11:01:07

千葉大学でAI問診シミュレーション「OPQRST」が教育に導入

千葉大学におけるAI問診シミュレーション「OPQRST」の導入



千葉大学医学部附属病院の総合診療科が、株式会社OPQRSTが提供するAI問診シミュレーションサービス「OPQRST」を教育目的で導入したことがこのたび発表されました。このサービスは、医療現場での診断推論力を高めるための新しい教育支援ツールとして、大きな注目を集めています。

OPQRSTとは何か?


「OPQRST」とは、Onset(発症)、Provocative/Palliative factor(誘因・緩和因子)、Quality(質)、Related symptom(関連症状)、Severity(重症度)、Time course(経過)を基にした医療面接の構造化手法を指します。この手法に基づいたシミュレーションを通じて、受講者はAIとの双方向的な対話を行うことで、実践的な問診力を養うことができます。

公式リリースによれば、OPQRSTは47疾患と423パターンの問診シナリオを搭載しており、医療従事者はAI模擬患者との対話を通じて臨床推論を繰り返し練習できます。これにより、学生たちは実際の臨床現場で必要とされるスキルを、高い再現性で身に付けられるのです。

教育の背景と課題


医療教育の現場では、学生が臨床実習で体験する症例数が限られており、質の高い学習機会を提供することが長年の課題とされてきました。特に、患者とのコミュニケーションを通じた診断推論能力の向上は極めて重要です。しかし、従来の教育方法ではそのための効果的な手段が不足していたため、OPQRSTの導入が期待されています。

教育コンテンツとしての活用


千葉大学病院の総合診療科では、医学生、初期臨床研修医、専攻医を対象にOPQRSTを教育コンテンツとして活用していく方針です。学習者はAI模擬患者に対して問診を実施し、その記録を元に指導医から個別フィードバックを受けることができます。この過程により、学習者は問診の構造を理解するだけでなく、診断思考を可視化することができるようになります。

診断推論セミナーでの実施


さらに、OPQRSTは千葉大学病院の「診断推論セミナー」にも協力しています。このセミナーでは、参加者が実際にAI模擬患者に問診を行い、指導医からその場で助言を受けるという双方向型の学習形式を採用しています。参加者は、患者からの情報を的確に理解し、効率的な質問を行う方法を学ぶことができます。

今後の展望


今後、OPQRSTは教育機関向けの導入支援をさらに拡大し、新たな機能を追加していく予定です。学習履歴の可視化や評価指標の定量化など、教育効果を高める取り組みも進められます。法人向けプランも提供されており、各大学や研修病院のニーズに応じた柔軟な導入が期待されています。

このように、OPQRSTの導入は、千葉大学医学部附属病院における医療教育の質を向上させる新たな一歩といえるでしょう。今後の動向から目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社OPQRST
住所
東京都渋谷区道玄坂1丁目10番8号渋谷道玄坂東急ビル2F-C
電話番号

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