Kyuluxと日本曹達の提携
2024-11-20 10:27:16

Kyuluxと日本曹達、有機EL材料の量産体制を共同で構築へ

株式会社Kyuluxと日本曹達株式会社は、今月(2024年10月)より、次世代有機EL発光材料である熱活性化遅延蛍光材料(TADF)に関する量産体制を共同で構築するための資本業務提携契約を締結しました。この提携により、日本曹達はKyuluxに資本参加し、量産体制の確立に向けたプロセス開発や設備投資を進める一方、Kyuluxは日本曹達の量産体制の技術面での支援を行います。これにより、世界初のTADFの量産と安定した供給体制の構築を目指します。

Kyuluxは2015年に設立されたスタートアップ企業で、九州大学の研究成果を商業化するために設立されました。主に有機ELディスプレイ向けの次世代有機EL発光材料の開発を行っており、近年の市場では液晶に代わる新たなディスプレイ技術として急成長しています。特に、Kyuluxが開発したTADFは、環境負荷低減型の材料で、レアメタルを使用せず、持続可能な社会の実現に寄与することを目的としています。

提携による最大の魅力は、高効率で高色純度、長寿命且つ低コストを実現するHyperfluorescence™技術にあります。この技術は、TADFをアシストドーパントとして使用し、発光の性能を飛躍的に向上させるものです。KyuluxはすでにTADFの生産ノウハウを確立しており、今回の日本曹達との提携により、さらに質の高いTADFのサプライチェーンを構築し、業界内での競争力を強化していくとしています。

日本曹達側も、この提携は新しい事業分野である有機ELディスプレイ事業に進出する足掛かりとなることから、高まる市場ニーズに応えるとともに、技術の深化と新製品開発を推進していくとコメントしています。

両社のプロジェクトが進行することで、今後ますます高性能な有機ELディスプレイが市場に供給されることが期待されています。Kyuluxのチーフエグゼクティブである中野伸之社長も、「日本曹達とともに量産体制を構築できることを大変嬉しく思います。これは私たちにとって大きな一歩であり、業界への本格参入につながると確信しています。」と述べています。

一方、日本曹達の阿賀英司社長は、持続可能な社会の実現に向けたビジョンを掲げ、「Kyuluxの技術は独自性があり、当社の合成ノウハウと組み合わせることで、さらに革新的な製品を市場に提供できるだろう」と期待を寄せました。

九州大学の石橋達朗総長は、この提携が社会実装の最終段階に当たる量産体制構築に向けたものであり、非常に喜ばしく感じていると表明しました。また、Kyuluxの成り立ちを支えてきた大学側からも、さらなる支援が期待されています。今後も、Kyuluxと日本曹達は共同で無限の可能性を模索し、業界の発展に寄与することを目指していくでしょう。

Kyulux及び日本曹達は、共に未来の技術をけん引する企業として、今後も注目すべき存在です。特に、TADF技術は次世代の発光器具の市場において重要な役割を果たすことが期待されています。私たちは両社の動向を見守り、さらなる技術革新と製品の誕生を楽しみにしています。


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会社情報

会社名
株式会社Kyulux
住所
福岡県福岡市西区九大新町4-1福岡市産学連携センター2号棟227号室
電話番号
092-834-9518

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