俳句と短歌の傑作を称える第59回蛇笏賞・迢空賞贈呈式
2025年6月29日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントでは、
俳壇と歌壇の権威ある賞、第59回蛇笏賞と迢空賞の贈呈式が盛大に行われました。
主催は公益財団法人 角川文化振興財団。出席者は受賞者、選考委員、関係者らを含めて225名に上り、
受賞作品への注目度の高さを示しました。贈呈式では、まず船津康次理事長が受賞者である三村純也氏(蛇笏賞)と花山多佳子氏(迢空賞)に対して、
賞状や記念品が授与されました。
受賞者と受賞作品
蛇笏賞
三村純也氏の句集『高天』は、2024年12月に朔出版から刊行されます。
彼の作品は独自の視点から自然や人間の情感を描いたもので、多くの俳人たちから支持を受けています。在宅での作品制作や、豊かな表現力が高く評価されています。
彼は「この受賞を機に、さらに多くの人に俳句の魅力を知ってもらいたい」と感想を述べました。
迢空賞
花山多佳子氏の歌集『三本のやまぼふし』は、2024年7月に砂子屋書房から発行されます。
彼女は、現代の生活と伝統的な歌の感性を融合させた作品を生み出し、特に若い世代から強い支持を得ています。受賞の喜びを語る際、彼女は「歌の力が多くの人に届くよう、引き続き創作に励んでいきたい」と語りました。
選考委員からの評
贈呈式では、選考委員代表として高橋睦郎氏が蛇笏賞の選評を発表し、
三村氏の作品に対する称賛の言葉を述べました。また、馬場あき子氏が迢空賞に関して、花山氏の歌集の評価点を詳述し、
その革新性や鮮やかな表現力を称えました。
蛇笏賞・迢空賞の意義
蛇笏賞と迢空賞は、1967年に文化振興を目的に設立されたもので、
年ごとの俳句と短歌の最高の業績を表彰しています。この賞は、歌人・釈迢空と俳人・飯田蛇笏の遺徳を敬慕し続けており、
現在では角川文化振興財団によって運営されています。
角川文化振興財団の活動
角川文化振興財団は、文芸の発展を目指し多岐にわたる活動を行っています。文芸を称え、出版に寄与し、
また文芸や映画に関する資料の収集や保存活動もしています。公式サイトでは、
同財団の詳細やイベント情報なども掲載されているので一度チェックしてみてください。
公式サイト:
角川文化振興財団
受賞式が終了した後は、受賞者を祝う歓談の場が設けられ、
関係者同士の交流が図られました。今後もこのような素晴らしい作品が生まれ、俳句・短歌の界隈がさらに賑わうことを期待したいですね。