「ジャパントラベルアワード2026」が選ぶ感動地とは
2026年に訪れるべき日本の「感動地」を主題にした「ジャパントラベルアワード2026」が、過去最多となる206件のエントリーの中から15件のファイナリストを選出しました。今回のアワードは、株式会社しいたけクリエイティブが運営し、多様な視点からの審査を経て、地域や企業の魅力を広めることを目的としています。これまで「ジャパントラベルアワード」は、観光による社会的価値創出に貢献することを目指し、毎年多くのエントリーを受け付けてきました。
エントリーの増加と選定基準
従来のアワードでは約80件の応募があった初年度から、昨年には196件、今年は206件に達するなど、参加者の増加傾向が顕著です。これを受けて、アワードの運営側は多様な旅行者の視点を重視し、安全で快適な旅行体験を提供する場所を評価しています。エントリー企業や地域がどのように環境や文化に配慮し、持続可能な観光を実現しているのかも重要なポイントとして取り入れられています。
3つの顕著なトレンド
近年のエントリーから見える3つの特徴を紹介します。
1.
体験価値を加える取り組みの増加
地域の特性を生かした体験型宿泊や観光が広がり、旅行者がその土地ならではの文化や自然を直接感じられるような取り組みが増えました。
2.
多様な旅行者への配慮が進む
多様性に配慮した受け入れ方が明記され、特にLGBTQ+への配慮や合理的配慮が求められるようになっています。2024年4月からは、これが法的義務となるため、より一層の進化が期待されています。
3.
サステナビリティが重要視される
ただ環境への配慮をするだけでなく、地域の文化を尊重し、持続可能な観光を心掛ける事業者が増加しています。
ファイナリストの紹介
以下の15の企業や地域がファイナリストに選ばれました(順不同)。これらは日本各地の魅力を伝え、素晴らしい体験を提供することに尽力しています。
1. 伝統文化体験の宿つたや(長野県)
110年前からの趣を感じられる古民家を一棟貸し切り、薪割りや機織りなどの体験を提供します。
2. INKIMONO(東京都)
古着やアンティークの着物を用いた着物体験とプロによるポートレート撮影で、多国籍のお客様に配慮しています。
3. Entô(島根県)
自然と調和したデザインのジオホテル。ユニバーサルデザインの客室を提供し、誰もが訪れやすい旅館を実現。
4. ハッピーラフト(高知県)
四国の激流でのアドベンチャー体験を提供。家族連れも安心して楽しめる環境づくりを進めています。
5. 丸福樓(京都府)
任天堂の旧本社跡を活用したラグジュアリーホテル。独自のデザインとコンセプトが話題です。
6. 大洲城キャッスルステイ(愛媛県)
日本の伝統的な文化体験を提供し、江戸時代にタイムスリップできるユニークな宿泊施設。
7. 北軽井沢スウィートグラス(群馬県)
自然の中で親子三世代が楽しめるキャンプ体験を提供。
8. Fukushima Seaside(福島県)
地域の復興をテーマに、参加者と共に持続可能な観光を実現する新たなスタイルを提案。
9. 柳川藩主立花邸 御花(福岡県)
歴史的な料亭旅館で、地域の文化と料理を楽しむことができます。
10. 城崎温泉プレミアムチェックインツアー(兵庫県)
温泉文化を体験するエデュテインメント型ツアー。
11. GOENNE(茨城県)
国産漆をテーマにした体験プログラムで人と文化をつなぎます。
12. 宮古島の自然体験「ジュゴン調査ツアー」(沖縄県)
希少なジュゴンを追う体験型プログラム。
13. 吉田サバニ造船「久宇良サバニツアー」(沖縄県)
木造帆船を用いた特別な旅体験を提供。
14. やんばるホテル南溟森室(沖縄県)
築100年の古民家を改装し、地域とのつながりを大切にした宿。
15. 愛知のものづくりツアー(愛知県)
陶芸の背景を体験できるプライベートツアー。
最終審査とその展望
最終的な評価は、現地審査を通じて行い、事業者との対話を重視します。審査を通じて発見した「期待を超える瞬間」をもとに、2026年の受賞者を選出します。また、観光が社会の未来を変える力があることを再確認し、その可能性を広げていく意義を感じられる現場となることを願っています。
企画・運営会社情報
株式会社しいたけクリエイティブ
東京都品川区に位置し、観光プロモーションを行う広告制作会社。