日比谷公園での新しい発見
このたび、ハイラブル株式会社から「日比谷公園向けにぎわい可視化システム」の新機能「鳥の声モード」が正式にリリースされました。この機能は、日比谷公園で聞こえる鳥の鳴き声から、その種類や位置を視覚的に表示するもので、来園者に新しい自然体験を提供します。
「鳥の声モード」の背景
東京都は「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」を進めており、年齢や性別、国籍、障がいの有無にかかわらず、誰もが楽しめる公園を目指しています。2025年にはデフリンピックの会場としても利用される予定です。そこで、ハイラブル株式会社は、都政の課題解決を目指したピッチイベントで優勝し、「にぎわい可視化システム」の開発を進めてきました。これにより、すべての人が公園の魅力を再発見できるシステムが生まれました。
「鳥の声」を視覚化する意義
鳥の声を視覚化することで、普段意識しない自然の一面を感じることができます。特に、聴覚障害のある方々にとって、鳥の声を理解するのは難しいことでしたが、このシステムを使えば、特定の場所で聞こえる鳥を簡単に見つけることができ、より身近に自然を感じられるようになります。
システムの仕組み
「鳥の声モード」は、実際に収録した鳥の鳴き声を解析するAI技術と、音源を定位する独自技術「Bamiel」を組み合わせています。この組み合わせにより、日比谷公園内でどの鳥が鳴いているのかをリアルタイムで表示することが可能です。また、過去1週間に認識された鳥の種類を集計・一覧表示する機能も備えており、何時にどの鳥が見られるかの予想を立てる手助けにもなります。
鳥の声モードの利用方法
来園者は、スマートフォンや公園内のサービスセンターにあるディスプレイを通じて、可視化された鳥の情報を確認できます。また、鳴き声を文字で表現した情報や、補足情報へのリンクもあり、鳥の声や姿をイラストで直接見ることもできます。これにより、来園者は鳥を探しやすくなり、より自然に目を向けるきっかけとなります。
今後の展望
今後は、バードウォッチングをさらに楽しむために、識別可能な鳥の種類を増やしたり、鳴いている場所をより詳細に表示できるようグレードアップする計画があります。また、「Hylable for Parks」の技術を他の公園へ展開し、さらに野生動物の音声も可視化することが目指されています。こうした取り組みを通じて、多くの人々に日比谷公園の魅力を伝えていくことが期待されています。
このように、日比谷公園の「鳥の声モード」は、新たな発見と楽しみ方を提供する素晴らしいプロジェクトです。都心での自然体験を手軽に楽しむことができるこの機会を、ぜひ多くの方に体験していただきたいと思います。