笠寺幼児園が推進する世代間交流の取り組み
近年、日本の社会は少子高齢化や核家族化が進行し、異世代間のふれあいが希薄になっていると感じることが多くなりました。特に三世代世帯の割合は、1986年の15.3%から2023年にはわずか3.8%へと急激に減少しています。このような環境の中、名古屋市南区の笠寺幼児園が実施している世代間交流の取り組みは、注目に値します。
家庭外での交流機会を提供
笠寺幼児園(社会福祉法人みなみ福祉会が運営)では、地域の高齢者との関わりを強化するための活動に力を入れています。園長の横井雅哉氏は、子どもたちが地域社会の一員として成長することの重要性を強調しています。特に、年長児たちはお遊戯会後に地域の福祉会館で伝統演目を披露し、地域の高齢者と交流する貴重な体験をしています。
この活動を通じて、子どもたちは「自分以外の世代と関わる経験」を得ることができるだけでなく、地域コミュニティへの参加意識も高めることが期待されます。昨年度行われた発表では、「すずめの花笠踊り」や「古城雪景色」を披露し、参加者たちはその伝統的な演目を楽しんでいました。
交流の質を高める未来の展望
笠寺幼児園では、今後も年長児を中心に地域高齢者への発表を継続する計画です。さらには、ただ演目を披露するだけでなく、子どもたちが高齢者と直接会話をしたり、共同で手遊びや制作活動を行う機会を増やし、世代間の理解や親密さを深めていく予定です。
このような交流を通じて、子どもたちは社会の一員としての意識を育み、異世代との関わり方や感謝の心を自然に学ぶことができます。この活動は、地域全体で支え合う文化の醸成にも寄与するでしょう。
開催情報
年長児によるお遊戯の発表は、以下の日程で行われます。
- - 日時: 令和7年12月4日(木) 13時~15時半
- - 場所: 笠寺福祉会館(名古屋市南区白雲町57)
笠寺幼児園の歴史と今
社会福祉法人みなみ福祉会は、名古屋市南区で昭和26年に笠寺幼児園を開園し、70年以上も児童福祉の分野で活動してきました。現在、名古屋市内に保育所や認定こども園など4つの施設を運営しており、理事長の近藤敏矢氏はNTTの元研究員から転身し、子どもたちの福祉を向上させるための多様な取り組みを進めています。特に、保育のICT化に関する改革に力を入れ、時代の変化に迅速に対応しています。
このように、笠寺幼児園は地域の未来を見据え、子どもたちと高齢者との世代間交流を通じて、より豊かな社会の実現を目指しています。詳細については、
こちらのリンクを参照してください。