南部建設が描く新たな賃貸市場像
賃貸住宅市場は日々変化しており、その競争はますます激しさを増しています。このような状況の中、南部建設株式会社(以下、南部建設)が掲げた「スマートホーム戦略」が注目を集めています。特に、IoTプラットフォーム「SpaceCore Pro」を活用し、家賃を周辺相場より1万円高く設定しても、募集開始からわずか1カ月で全9戸が満室に達するという結果を出しています。この取り組みの背景には、さまざまな課題への挑戦と先進技術の導入があります。
賃貸市場における新しい挑戦
南部建設は、創業から100年を迎えるにあたって、賃貸市場の現状に問題意識を持っています。特に供給過剰や価格競争、築古物件の陳腐化といった課題は、業界全体に共通する深刻な問題です。このような背景を受けて同社が手がけた「Neo Smart古川橋」は、木造3階建ての賃貸物件であり、単なる収益事業にとどまらず、新技術を取り入れた実験的な要素を盛り込むことで、競争力を強化しています。
この物件では、高い耐震性を確保しつつ、広々とした室内を実現するために木骨ラーメン構法「SE構法」を採用。また、紫外線カット率99.7%を誇る「リフレクティックス」断熱材を使用し、快適性や省エネ性能を追求しています。これらの取り組みは、入居者の満足度向上に寄与すると同時に、オーナーにとっても長期的なメリットを提供しています。
テクノロジーを駆使した価値向上
南部建設が直面していた課題の一つは、設備の陳腐化でした。賃貸物件の競争力を保つためには、時代の流行に左右されない投資が必要です。そこで、同社は「SpaceCore Pro」の導入を決定しました。このプラットフォームは、賃貸物件特化型のトータルソリューションであり、後から導入が難しい顔認証オートロックシステムなどを初期段階から組み込むことで、他物件との差別化を図ることが可能です。
実際に、2025年6月に完成した「Neo Smart古川橋」は、家賃が周辺物件より1万円高いにもかかわらず、募集開始から1カ月という短期間で全室が埋まりました。これは、スマートホームに抵抗感のない若年層への訴求力を示しており、入居者からも「設備やグレードの高さ」を高く評価されています。
未来を見据えた賃貸事業の展望
南部建設の社長は、「質の高い物件を提供し、早期に安定した収益を確保できるモデルの確立」を目指しています。これにより、賃貸市場の厳しい環境においても、高収益かつ高稼働を実現することが可能です。また、アクセルラボとの連携により、スマートホームの普及を進め、賃貸物件の価値向上を図るとしており、さらなる取り組みが期待されます。
本物件の内覧会のお知らせ
南部建設は、「Neo Smart古川橋」の内覧会を随時開催しています。これから賃貸経営を検討しているオーナー様にとって、同物件の特長や導入効果を実際に体験できる貴重な機会です。
- - 開催日時: 随時(予約制)
- - 場所: 大阪府門真市
- - 参加対象: 築20年以上の木造アパートを所有するオーナー様
- - 参加費: 無料
- - 詳細・予約: こちら
南部建設の挑戦は、単なる住宅供給を越え、未来の賃貸市場の在り方を模索するものであり、こうした取り組みが今後の業界に与える影響にも注目です。