日清オイリオのバイオガス契約が持つ未来
日清オイリオグループ株式会社は、カーボンニュートラルを目指す戦略の一環として、新たにバイオガス供給契約を締結しました。2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げる同社は、この取り組みにより2030年のCO₂排出量を2016年度比で50%削減することを目指しています。
バイオガス契約の背景
この契約は、グループの海外子会社であるIntercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.(ISF)が、Gas Malaysia Bhd.の子会社であるGas Malaysia Energy and Services(GMES)と締結。これにより、国際持続可能性カーボン認証(ISCC)PLUSを受けたバイオガスの安定的な供給を受けることになります。
このバイオガスは、パームオイルの搾油過程で発生する廃水から回収されたメタンガスを利用したもので、これまで化石燃料に依存していた天然ガスの代替として機能します。これによりCO₂の排出削減が期待されています。
脱炭素化施策の一環として
ISFは、すでに工場に太陽光パネルを設置したり、グリーン電力を購入するなど、電力の分野においてCO₂排出量削減のための施策を実施してきました。しかし、今回のバイオガスの供給契約は、ガスの燃焼によるCO₂排出量削減に向けた新しい取り組みとなります。
この契約の意義は、単に企業が自社のエネルギーを持続可能な方法へ転換するだけでなく、サプライチェーン全体での環境負荷を軽減する点にあります。パーム油サプライチェーンにおける温室効果ガス排出量の削減に向けた重要なステップと言えるでしょう。
未来に向けた取り組み
日清オイリオグループは、今後も脱炭素化を進め、グローバルな環境問題への貢献を続けていく意向を示しています。これにより、持続可能性のある製品生産を目指し、地球温暖化防止に向けた真摯な努力が続けられます。
このような新たな取り組みは、他の企業にも影響を与え、持続可能なエネルギー利用が広まるきっかけとなるかもしれません。これからの展開に注目です。