AI時代に選ばれるための「聴く力」
日本の企業は、採用や営業面で「聴く力」の重要性を認識し始めています。特に、AIの普及に伴い、情報やサービスの供給が均一化してきた現在、「聴く力」が企業の競争力の鍵となると指摘されています。2026年5月28日、株式会社Livelyが主催するイベント「Active Listening Talks」第4回が開催され、CHEERS株式会社のCEOである白井智子氏が、「聴く力」をテーマに講演を行いました。
セッションの概要
白井氏は、彼女の会社が提供する地域密着型の体験イベントの成功理由について語りました。CHEERSは、全国62の自治体や1,592社と提携しており、46000人以上の子どもたちに貴重な体験の場を提供してきました。この成功の裏には「聴くことに徹する」といった営業哲学があるといいます。
「私たちが特別に優れていたわけではなく、ただ聴くことに専念した結果なのです」と白井氏は強調しました。彼女のチームは全体でたった二人の営業担当しかおらず、積極的な売り込みは行っていません。それでも企業や自治体との信頼関係を構築し、事業を拡大しているのです。
聴く力がファンを生む理由
白井氏は、聴く力は単なるコミュニケーションのスキルではなく、ファンを生む力であると述べました。人々は自分の声を大事に聞いてもらえたと感じることによって、信頼感や好感を持ちます。これは応募者や顧客、社員に対しても同じことが言えます。「聴く力」を用いて、どれだけその人に寄り添えるかが重要です。
Livelyの岡えり代表も、参加者との対話の中で「聴くことで選ばれる存在になる」体験を語りました。彼女は、自身が主催するオンライン傾聴サービスであるLivelyTalkの運営を通じて、相手に集中し、理解しようとする姿勢がリピート率を高めると述べました。「聴く深さを4段階に分け、相手との関係性を深める工夫が、結果としてファンづくりにつながる」と彼女は強調しました。
対話の文化が企業を強くする
54%の企業が新入社員の早期離職に悩んでいるというデータがあります。これは、対話が不足していることが一因とされています。しかし、聴く力を中心に据えた文化を組織内に根付かせることで、社員のエンゲージメントが高まり、サービスの向上にもつながります。両者の発表からは、聴く力がどれほど多くのメリットをもたらすのかが分かります。
まとめ
AIの普及が進む中で、企業の差別化は「聴くこと」によって図る時代が来ています。聴く力を重視することで、応募者や顧客はより良い体験を得られます。株式会社Livelyも、この潮流に乗り、アクティブリスニングを実践することで自社と顧客の信頼関係を構築しています。今後も、組織の成長に向けた「聴く力」の重要性が再認識されることでしょう。