新幹線の安全を支える革新技術
株式会社NejiLawは、東海旅客鉄道株式会社(以下、JR東海)と共同で開発した新型の電車線金具の営業線での性能確認試験を開始しました。この試験は、両社が保有する技術を融合させたもので、この新しい金具は緩み止め性能を向上させた特徴があります。これにより、今後の電車の運行における安全性が一層強化されるとともに、検査工程の省力化も期待されています。
開発の背景
東海道新幹線では、電車線金具がトロリ線を一定の高さで維持し、列車に安定した電気を供給する重要な役割を果たしています。しかし、約40万個を超える金具の振動による緩みを定期的に確認するためには、夜間に作業員が至近距離で目視確認や打点検査を行わなければなりません。この作業は時間と人員を大きく消費し、労働力不足が懸念される中、業務の効率化が強く求められています。
新型金具の特長
この新たに開発された電車線金具は、NejiLawのL/Rネジ技術を活用しています。一度締めると振動によって緩むことのないこの技術は、従来の固さを維持するだけでなく、作業の手間を大幅に削減することを可能にします。JR東海では、小牧研究施設にて振動試験を実施し、その結果、必要な性能を兼ね備えていることを証明しました。これにより、営業線での試験が実現したのです。
導入の効果
新型金具の導入により、まず第一に設備の健全性が向上します。また、緩み確認作業の軽減が見込まれるため、これまで多大な人員を要した検査の省力化が期待されるほか、作品にかかるコストも大幅な削減が可能となります。このことは、全体的に運行の安全性を高め、効率的な運営を実現することにつながります。
今後の展開
NejiLawとJR東海は、2026年12月まで営業線での性能確認試験を続ける予定です。その間、三和テッキ株式会社やNejiLaw MO IP Innovation、ジェイアール東海商事との連携により量産化の検討が進められ、2027年度以降の導入を目指しています。これが実現すれば、実際の運行における安全性向上やコスト削減が期待され、多くの人々の移動を支える重要な技術革新へとつながります。
まとめ
新幹線の運行は、常に安全性が求められる業務です。NejiLawの新型電車線金具の開発は、その実現に向けた大きな一歩といえるでしょう。この革新技術によって、より安全で効率的な新幹線の運行が実現することが期待されています。