2024年7月の空港運用状況
2024年7月の空港運用状況が発表され、航空旅客数は346万人に達し、2019年同月と比べると89%の回復を見せました。特に国際線においては、278万人の旅客が利用し、その内訳として外国人旅客数が192万人に上ったことが注目されます。この数字は、円安や海外での夏季休暇の影響を受け、過去最高の水準となりました。開港以来、単月で190万人を超えるのは初めてのことで、日本国内の航空市場が回復の兆しを見せていることを示唆しています。
日本人旅客の数は前年比で約2割の増加が見られるものの、依然として2019年に比べると62万人、すなわち51%という数字に留まっています。つまり、COVID-19の影響が残る中でも、他国からの観光客の増加が日本の航空市場を支えていると言えます。また、国際線の発着回数も13,522回となり、2019年と比べて86%の水準となっています。
国内線の状況
国内線でも状況は好調で、旅客数は68.1万人でした。これは2019年の68.9万人、2023年の68.8万人に次いで、7月の利用者数としては3番目に多い数字です。発着回数は4,403回で、こちらも2019年比92%となっており、国内交通の回復も進んでいる様子が伺えます。
貨物便の動向
貨物便に関しても明るいニュースが続いています。国際線の貨物便発着回数は前年同月比で103%、2019年比で125%となり、前年とほぼ同じレベルを維持しています。特に国際航空貨物量は16.9万トンに達し、前年同月と比べて107%、2019年同月比では98%となっており、こちらも4ヶ月連続で前年を上回る結果となりました。
このように、2024年7月の空港運用状況は、コロナ禍の影響を受けながらも徐々に回復していることが明らかです。国際線の旅客増加や、貨物便の安定した動向は、日本の航空業界が新しい局面に入ろうとしている証左と言えるでしょう。今後の状況がどのように変化していくのか、引き続き注視していく必要があります。