ポラスグループ、2025年3月期決算説明会の概要
ポラスグループは最近、2025年3月期の決算説明会を開催し、業績の振り返りと今後の見通しを発表しました。
経済状況の影響
日本全体の経済状況は、食品価格の上昇による物価上昇が見られたものの、賃上げが実現され個人消費が徐々に回復しています。企業の好業績やデジタル化に向けた設備投資も影響し、全体的には緩やかな経済回復が続いています。特に、日経平均がバブル期を超えるなど、金融市場にも変化が見られます。
住宅業界の現状
ただし、住宅業界においては2024年の住宅着工戸数が79万2千戸とゆっくりとした減少を示しており、リーマンショック以来の低水準に達しました。戸建分譲住宅の発表も続いており、建築コストや土地価格の上昇が厳しい状況を作り出しています。
ポラスグループは、地域と住まいの調和を目指した「アイムスひばりが丘」やシンプルな暮らしを提案する「楽家RAKUYA松戸・高柳」など、多様な住宅供給に取り組んでいます。プレカット事業も手を広げており、全国の工場から安定した供給を続けています。
経営成績のハイライト
2025年3月期の決算では、売上高276,894百万円(前年比2.4%減)に留まりましたが、戸建分譲住宅事業では首都圏で7年連続顧客満足度No.1を獲得するなど、企業のブランド力を維持・向上させています。契約棟数も2,826棟(前年比10.6%増)と好調に推移しました。
また、マンション分譲事業では顧客満足度ランキングで最優秀賞を受賞し、品質向上の取り組みが評価されています。
注目すべきは、注文住宅事業での契約棟数714棟(前年比28.9%増)であり、さらなる成長が期待されます。さらに、プレカット事業や不動産仲介事業も強化され、リフォーム事業においても過去最高受注高を記録するなど、様々な分野での成長が見られます。
今後の展望と課題
今後の見通しとしては、景気回復の動きが続く一方で、金融政策の正常化や金利上昇、人口減少に伴う需要構造の変化など、さまざまな課題に直面しています。これらの変化に柔軟に対応し、地域社会に求められる企業像を目指すポラスグループは、魅力ある街づくりや多様なニーズへの対応を進めていくとしています。
2026年3月期の業績予想は、売上高295,000百万円(前年比6.5%増)、経常利益17,000百万円(前年比13.9%増)、純利益4,800百万円(前年比22.0%増)と堅調な成長を見込んでおり、今後の取り組みが期待されます。
ポラスグループは、地域密着の経営を通じて、今後も持続可能な成長を目指し、多様な価値観に見合った提案を続けていくことでしょう。