デコボコベースの取り組み
障害者雇用に対する新しいアプローチを見せるデコボコベース株式会社は、東京都港区に本社を構えています。その最大のビジョンは、「凸凹が活きる社会を創る」ことです。これは、障害児や障害者の経済的な自立を支援するため、ソーシャルフランチャイズという形で展開されています。
障害者雇用相談援助事業の重要性
最近、デコボコベースは厚生労働省から「障害者雇用相談援助事業者」に認定されました。この事業者認定は、障害者を雇うための経験や知識が不足している企業に対して、支援を行うことを目的としています。具体的には、障害者の雇用やその継続を促進するための雇用管理に関するサポートが行われます。このような制度を利用することによって、多くの企業が障害者雇用に踏み出すきっかけとなるでしょう。
日本の障害者雇用の現状
日本における障害者雇用の現状は厳しいものがあります。現在、発達障害者の雇用数は約3.9万人にとどまり、発達障害と診断されている人々の数はおよそ48万人に達しています。また、障害者の4分の1が経済的に困窮しているというデータも存在しています。さらに、法定雇用率を達成している企業はわずか50.1%であり、半数以上の企業がまだ障害者雇用に消極的であることが示されています。
デコボコベースのアプローチ
デコボコベースは、障害者雇用を単なる社会貢献の手段としてだけでなく、企業にとってのビジョン実現の一環として捉えています。その中で、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)を重視し、組織全体の生産性を向上させるための施策と位置付けています。
このような新しい視点を持って、デコボコベースは全国230の事業所で約10年間、未就学児から大人までの支援を行っています。また、120社からなる加盟企業とのネットワークを利用することで、地域ごとの多様な視点を取り入れながら価値のあるサービスを提供しています。実際、デコボコベース自身の障害者雇用率は約8.2%であり、そのノウハウを生かしています。
まとめ
デコボコベース株式会社の取り組みは、障害者雇用を通じて多様性のある組織を作るための重要なステップとなります。経済的な自立を支援しつつ、企業にとっても生産性を向上させるこのシナジーは、今後の日本社会に大きな影響を与えることでしょう。デコボコベースが掲げた「凸凹が活きる社会」の実現に期待が寄せられています。