登山は自然を楽しむ素晴らしいアクティビティですが、その一方で身体への負担が大きいことも忘れてはなりません。この度、オムロン ヘルスケア株式会社が発表した調査結果では、登山経験者の約3割が登山中やその前後に膝や足首を痛めた経験があることが明らかになりました。
調査は40代から70代の800人を対象に実施され、痛めた部位として「膝」が53%、「足首」が49%に上ることが報告されています。特に身体への負担を感じる部位では、70%の人が「膝」と回答しており、その他にも「太もも」や「腰」、足首も多いことが目立ちました。
また、調査を通じて登山の頻度が減ってしまった理由も明らかになりました。「暑すぎる」と回答した人が43%、次いで「身体を痛めた」が27%という結果が出ました。このことから、約3割の人が身体の故障が登山の機会を減少させていることが分かります。
京都大学大学院の青山朋樹教授は、登山中の膝や足首の痛みはよく見られるものであり、特に下り坂での痛みが顕著であると指摘しています。疲労した筋肉で急激に下ると膝に大きな衝撃が加わり、負担が増すため、しっかりとしたストレッチが必要だと言います。
教授が推奨する動的ストレッチには、もも上げや振り上げ運動などが含まれています。これらは、股関節や膝関節の可動域を広げ、登山中の身体の負担を軽減するために役立ちますが、運動の際は無理のない範囲で行うことが大切です。
たとえば、もも上げでは片足ずつ高く上げ、背筋を伸ばして20回、振り上げ運動では手を大きく振り上げながら両足を前後に振る運動を20回行うことが勧められています。また、逆向きランジで体幹を鍛え、腹筋に力を入れながらのひねりも効果的です。
これらのストレッチを取り入れれば、登山を通して健康を維持しながら、安心して自然を満喫できます。身体が痛んでしまった場合、調査では56%の人が身体が治ったら再び登山の頻度を増やしたいと考えているそうです。登山を続けるためにも、事前の準備と事後のケアを怠らないようにしましょう。
さらに、オムロンの製品も紹介されており、簡単に操作できるひざ電気治療バンドや、筋疲労回復に役立つ低周波治療器があり、特に登山後の疲れを和らげる手助けをしてくれるでしょう。これらの道具を駆使し、健康的な登山ライフを楽しんでいきましょう。