砂漠の砂を活用した道路素材「Rising Sand」が世界のインフラを変える
資金調達の背景
PathAhead株式会社は、本田技研工業の新事業創出プログラム「IGNITION」から生まれたスタートアップで、最近インキュベイトファンド株式会社をリード投資家とし、合計で1.36億円の資金調達を行いました。この投資は、サイバーエージェント・キャピタルおよび本田技研工業の支援も受けて実現されたものです。
世界的な建設需要と課題
現在、世界的に建設需要が高まっています。それに伴って「天然骨材」、つまり砂や砂利の不足が大きな問題となってきています。特にアフリカ地域では、経済は急速に発展しているにもかかわらず、道路舗装率は約20%と極めて低い水準にとどまっています。天然資源に依存しているため、平均的には10年で寿命を迎えてしまい、これが物流コストの上昇や経済的損失につながっています。
「Rising Sand」の開発
PathAheadは、これらの課題に立ち向かうため、砂漠の砂を利用した人工骨材「Rising Sand」を開発しました。この技術の核には、伊賀将之代表がホンダの材料研究センターで培った素材研究の知識があります。
- - 独自の造粒技術(特許出願中): 微細な砂をより大きな塊に均一に造粒するこの技術が、材料の質を高めます。
- - 高耐久性: 従来の天然骨材と比べて約2.5倍の耐久性を実現し、一般的な道路の耐用年数を大幅に上回る約20年以上の長寿命が期待できます。
- - コスト削減: 道路修繕の頻度を減らすことで、ライフサイクルコストを従来の約60%に抑え、現地調達の砂を使用することで価格も抑えることが可能です。
事業化へのステップ
PathAheadの次のステップは、2027年から3年間、ケニア、タンザニア、南アフリカで実証実験を行うことです。現地の気候や交通条件を考慮し、施工性と耐久性について検証します。また、2028年にはケニアに自社工場を設立し、安定的に「Rising Sand」を供給する体制を整える予定です。
CEO 伊賀将之のメッセージ
伊賀氏は、Hondaでの経験を活かし、社会課題の解決へとつながる新たな挑戦を行う決意を示しています。アフリカの道路の耐久性の低さは、移動や経済活動に大きな影響を与えるため、耐久性のある素材を提供することで持続可能な道路網の構築に挑戦したいと語っています。
投資家からの支持
インキュベイトファンドの赤浦氏は、伊賀氏の誠実さと強い意志に感銘を受けており、砂漠の砂から高耐久な骨材を製造する技術には、アフリカのインフラ課題を根本的に解決する力があると確信しています。また、サイバーエージェント・キャピタルの矢﨑氏も、PathAheadの独自の取り組みに大きな期待を寄せています。
会社概要
PathAheadは、東京都港区に本社を構え、2026年に設立される予定です。主に道路舗装材料の開発と販売を行い、持続可能なインフラの実現を目指しています。公式ホームページは
こちらです。