ガンマ波サウンドの可能性
2025-05-20 15:28:04

最新のガンマ波サウンド技術が認知機能ケアを変える可能性とは

最新のガンマ波サウンド技術が認知機能ケアを変える可能性とは



2025年4月、ウィーンで開催されるアルツハイマー・パーキンソン病学会(AD/PD™ 2025)において、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(以下、PxDT)が注目すべき研究成果を発表しました。この研究は、同社と塩野義製薬株式会社による共同事業の一環として行われ、特に「ガンマ波サウンド™」という技術にフォーカスしています。この技術は、日常生活の中で利用できる音として、認知機能のケアに寄与する可能性があります。

ガンマ波サウンドとは?



熱心な研究により開発されたガンマ波サウンド™は、テレビやラジオなど、日常生活の音にリアルタイムで40Hzの変調を施す技術です。この周波数は、ヒトの脳が記憶や思考を行う際に発生する「ガンマ波」と同じ帯域であり、認知機能の低下に関連する脳波とも深い関わりがあります。認知機能障害を持つ方の脳内では、特定のリズム活動(ガンマ波)が低下することが知られており、これを改善するための新たなアプローチとして期待されているのです。

研究の背景と結果



PxDTと塩野義製薬は、2021年からこの共同研究に取り組んでおり、音刺激による脳のリズム活動の変化に着目しています。実際の研究は、音の大きさを変化させながらの脳波測定を行い、会話よりも静かな音量でも40Hzの振幅変調音を聴くことによってガンマ波が同期する環境が得られることを示しました。この結果は、ガンマ波サウンドの応用範囲が広がる可能性があることを示唆しています。

ガンマ波の利用とその意義



40Hzの音は、マウスの認知機能改善といったさまざまな研究でも注目されており、臨床試験でも脳萎縮の抑制などの結果が得られています。しかし、従来の研究で使用していた単調なパルス音は、日常的に取り入れるのが難しく、実際の生活の中に組み込むのが課題でした。そこで、PxDTと塩野義製薬は、より実用的な形で音を変調する技術を開発し、これがより多くの人々に利用されることを目指しています。

ガンマ波サウンドは、認知症を含む神経変性疾患に対する新たなケア手段として、医療や福祉の現場での活用が期待されています。音楽やテレビ、ラジオといった日常的なメディアを通じて、脳を刺激し、認知機能を維持・向上させることができれば、多くの人々にとって生活の質が向上する可能性があります。

未来への展望



今後、AD/PD™ 2025での研究成果が広く認知されることで、ガンマ波サウンドの技術がさらに発展し、認知機能に対する新たなアプローチが確立されることが期待されます。PxDTと塩野義製薬は、今後も研究を続け、より多くのユースケースを想定した応用を進めていくことでしょう。この新しい技術が、多くの人々の生活に貢献できる日が来ることを願っています。


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会社情報

会社名
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
住所
東京都中央区八重洲二丁目2番1号東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー8階
電話番号

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