男性更年期への理解を深める損保ジャパンの新たな取り組み
近年、男性の健康についての話題が増え、社会がその重要性に注目しつつあります。特に、「男性更年期」という言葉が政府の文書に盛り込まれるなど、男性の健康問題が広く知られるようになりました。そうした中、損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)は、健康経営に関連した取り組みとして、男性更年期に焦点を当てる新たなプロジェクトを開始しました。
1. 取り組みの背景
これまでも損保ジャパンは、毎年10月を「SJピンクリボン月間」と定め、女性の健康問題に関する啓発活動を全社的に行ってきました。しかし、男性にも更年期は存在し、その影響を受ける可能性があることから、社員より「男性の健康課題も取り上げてほしい」という要望が寄せられていました。特に、同社の社員の平均年齢は45.4歳(2025年3月末時点)であり、男性更年期の影響を強く受ける世代に差し掛かっています。
男性更年期は女性と異なり、症状が徐々に進行するため、不調に気づきにくいという特性があります。これらの事情を考慮し、損保ジャパンでは2025年6月から、社内向けの健康ポータルサイトを通じて、男性更年期についての基礎知識を発信することを決定しました。
2. 具体的な取り組み内容
男性更年期についての認知をさらに深めるため、11月には「国際男性デー」に合わせて社内向けオンラインセミナーを開催しました。このセミナーには、メンズヘルス外来の第一人者である堀江重郎先生を講師に招き、全国から310名の社員が参加しました。参加者からは非常に高い満足度が得られ、アンケート結果では95.8%が満足、90%が今後も情報提供を希望するという意見が表れました。このことは、男性更年期に対する関心の高さを示すものでありました。
3. 今後の展開
男性更年期は、社会的な認知度が低い分野であり、損保ジャパンは今後も社員だけでなく、その家族へ向けても情報を届けることを目指しています。健康的な労働環境をつくるために、まずは社員が健康で充実した生活を送れるように努めていく方針です。
同社は「安心・安全・健康であふれる未来へ」という理念のもと、性別を超えて全ての社員が心身ともに健康で活躍できるような取り組みを続けていきます。これにより、社員同士で支え合い、共に健康な未来を築いていくことが期待されています。
損保ジャパンのこの新しい取り組みは、男性の健康認識を高める一助となることでしょう。今後の展開に注目が集まります。