小倉織の新デニム
2021-09-08 14:00:05
小倉織が生んだ新たなデニム「KOKURA DENIM」の誕生と魅力
2021年にアメリカで先行デビューした「KOKURA DENIM」は、日本の伝統的な織物、小倉織を基盤として開発された新しいデニムです。このプロジェクトは、小倉織物製造株式会社が新型コロナウイルス感染拡大の影響に直面しながらも、長年のものづくりの経験を生かして、革新を追求する中で生まれました。
小倉織の歴史とKOKURA DENIMの誕生
小倉織は、江戸時代初期から丈夫でしなやかな綿織物として親しまれ、特に武士の袴や帯として利用されてきました。明治時代には学生服へと発展するなど、時代の流れの中で小倉織は進化を遂げてきました。昭和初期には一度は途絶えたものの、1984年の復元以降、再び注目を集め、2007年には機械織でも復活しました。
「KOKURA DENIM」は、その小倉織の技術を駆使して新たに開発されたデニムです。特に注目すべきは、白糸と黒糸を撚り合わせたり、細い木綿糸を多く使ったりすることで、高密度でありながら滑らかな質感を実現している点です。このデニムは、使用することで独特の風合いや艶が増し、使っていく楽しさを体験できます。
アメリカでの高評価
「KOKURA DENIM」は、アメリカでのテストマーケティングを通じて市場の反応を得ました。デニムの本場である米国では、丈夫さと独特な霜降模様が高く評価され、クラウドファンディングでも目標をクリアするなど順調なスタートを切っています。
特に注目されたのが、ファッションデザイナーのアンリアレイジによる「ハカマデニム」です。森永邦彦氏のデザインにより、「KOKURA DENIM」の特長を生かし、伝統と現代の融合が見事に表現されています。ハカマデニムは、伝統的な袴の要素を取り入れつつ、現代的なシルエットを追求した一品です。
今後の展開と未来
「KOKURA DENIM」は、今後アメリカや国内を含むさまざまな分野への展開が期待されています。アパレル製品だけでなく、インテリアや建築などでもその特長を生かしたプロダクトが考案される見込みです。特に、小ロットでの生産が可能な小倉織物製造株式会社は、顧客のニーズに応えたオリジナルの生地提供も進めています。
「KOKURA DENIM」は、伝統的な技術を生かした革新産業として、さらなる発展を遂げることが期待されます。デニムの新たな可能性と挑戦を感じられるこのプロダクトに、ぜひ注目してみてください。
会社情報
- 会社名
-
小倉織物製造株式会社
- 住所
- 福岡県北九州市小倉北区紺屋町13-1毎日西部会館2F
- 電話番号
-
093-953-8378