児童養護施設の子どもの自立を支える「ことばキャンプ®」
2025年度の東急子ども応援プログラムに、特定非営利活動法人JAMネットワークが実施する「ことばキャンプ®」が採択されました。このプログラムは、児童養護施設に暮らす子どもたちのコミュニケーション力を育て、彼らの自立を助けるために設計されています。
「ことばの力」が自立を後押し
多くの児童養護施設を退所した若者が直面する大きな課題は、親からの支援がない中で社会的なつながりを築くことです。「ことばキャンプ」は、彼らが自分の思いや意見を表現できるようになるためのプログラムです。このキャンプを通じて、子どもたちは自己表現力と対人関係の構築能力を育てます。この取り組みは、実生活での進学や就職面接、および職場での人間関係構築に非常に役立つスキルを育むものです。
助成事業の詳細
プログラムの名称は「児童養護施設の子ども達が自立するためのコミュ力向上プロジェクト」です。主な実施地域は、東急線沿線にある児童養護施設です。助成金として960,000円を受け取り、活動内容は以下の通りです:
- - 特別に開発された「ことばの7つの力」(度胸力、論理力、理解力、応答力、語彙力、説得力、プレゼン力)の育成。
- - 児童養護施設の職員に対する研修やフォローアップ支援を行い、子どもたちが自分のペースでコミュニケーションのスキルを高めるための環境を整備。
期待される成果
「ことばキャンプ」を通じて、参加する子どもたちは他者の意見を理解し、自分の考えを適切に表現する力を身に付けます。このスキルは、特に社会に出た際に重要であり、実際の面接や職場での人間関係構築に役立つことでしょう。また、施設職員への研修が行われることで、彼らの日常的なサポート環境も整い、子どもたちの成長が継続的に支えられます。
委員の推薦の声
採択委員からは、「児童養護施設の子どもたちのコミュニケーション能力を大切にし、自己肯定感を高める活動についての主旨は極めて重要である」という高い評価が寄せられています。特に、児童養護施設内の職員に対する研修を通して、施設全体の教育環境を向上させる取り組みが特に実践的で堅実であるという意見が出ました。
JAMネットワークの理念
JAMネットワークは、2003年の設立以来、「どんな環境に生まれた子どもも、自分の未来を描けるようになる」を掲げ、子どもたちへの支援に努めてきました。「ことばキャンプ®」のメソッドは、これまでに140の児童養護施設、1050人の子ども、3500人の職員に対して実施されており、全国600か所すべての児童養護施設への導入が目指されています。
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