カンロ、2030年に向けた新たな経営計画を発表

カンロ株式会社が示す新たな成長戦略

カンロ株式会社は、2024年の決算および新たな中期経営計画「Kanro Vision 2.0」を発表し、2030年に向けた成長のビジョンを明確にしました。この新たなビジョンは、企業が直面する変化の中で、どのように持続的な成長を実現していくのかを示す重要な指針となっています。

2024年決算と過去最高売上高の達成

2024年の中期経営計画の最終年度、カンロは過去最高の売上高と利益を達成しました。特に、ピュレグミやカンデミーナグミといった商品が人気を博し、急成長を続けるグミ市場でのシェア拡大が寄与しました。また、マーケットのトレンドに合わせたノンシュガーや健康志向の製品展開も功を奏しているようです。

Kanro Vision 2.0の核心

カンロの新たなビジョン「Kanro Vision 2.0」は、"Sweetな瞬間を創り続けることで人々と社会に笑顔を与える"ことをテーマにしています。このビジョンには、以下の4つの柱が含まれています：

1. Sweetな瞬間を創造する：顧客価値を重視した商品開発を進め、日常生活の楽しさを提供します。
2. 事業基盤を変革する：生産能力の増強やマーケティング手法の見直しを行い、競争力を高めます。
3. 未来へ紡ぐ：持続可能な社会を実現するための取り組みを進め、社会的責任を果たします。
4. 創発的な組織の更なる進化：社員のエンゲージメントを高め、より創造的な環境を整えます。

中期経営計画2030の目標

「Kanro Vision 2.0」の具体的な実現に向け、会社は中期経営計画2030も発表しました。この計画では、国内のグミ事業を中心に成長を図るだけでなく、米国市場への本格参入を目指します。特に、朝日工場での新たなグミラインの設立により、生産能力を約50%増強することが予定されています。これにより、あらゆる需要に応える体制を整え、市場活性化を図ろうとしています。

米国市場への進出

カンロは、米国の広大なグミ市場に対する戦略的なアプローチを強化しています。現地法人の設立や商品の輸出を進めることで、現地での販売拡大を図ります。この取り組みは、カンロがグローバルに存在感を増す一環として位置づけられています。

社会貢献とサステナビリティ

カンロはまた、社会貢献やサステナビリティへの取り組みも進めています。「健康福祉の向上」や「環境負荷の削減」などを目的としたさまざまな施策が立案されており、企業としての責任を果たしつつ、持続可能な未来を目指していく姿勢が伺えます。特に、事業を通じての社会課題解決は、今後の重要なテーマとなるでしょう。

「ひとつぶ研究所」プロジェクトの始動

さらに、「カンロひとつぶ研究所」という新たなプロジェクトも立ち上げられ、キャンディの価値に関する研究が開始されます。このプロジェクトは、「Sweeten the Future」の理念のもと、顧客との接点を増やし、より一層の「Sweetな瞬間」を提供することに寄与することを目指しています。

カンロ株式会社は、このような取り組みを通じて、知名度を更に向上させ、2030年に向けた持続可能な成長を進めていくことが期待されています。