全国の自治体が集った医療MaaSフォーラム
地域医療を支援する株式会社ジェイエムインテグラル(東京都港区)が主催する「第4回地域医療DXフォーラム」が2024年11月8日に開催され、全国から88の自治体が参加しました。このフォーラムは、医師の高齢化や地域における医師不足といった課題に対処するための新しい医療提供体制についての情報共有の場となりました。
医療MaaSとオンライン診療の重要性
近年、地域医療は深刻な問題に直面しています。高齢化が進む医療従事者や医師不足の影響で、従来の医療体制維持が困難な状況が多くの地域で見られます。そうした中、医療MaaSやオンライン診療といったICTを活用した新しい医療提供の形が注目されています。
本フォーラムでは、Session1において医療MaaSを活用した過疎地域の取り組みが紹介され、Session2では山口県防府市のオンライン診療の事例について解説されました。
Session1のハイライト
Session1では、安江輝氏が「医療MaaSを用いた過疎地域医療〜実証から実装まで〜」というタイトルで講演を行いました。安江氏は、地域遠隔医療が如何にして在宅患者と専門医を結びつけるか、その実施方法について詳しく説明しました。そして、地域包括ケアのための情報共有システムの重要性についても触れました。
オンライン診療や医療MaaSの導入が、時間とコストの削減に加え、患者やその家族、医療提供者にとって実感できる効果をもたらすことが期待されます。特に人手が不足しがちな離島やへき地において、DtoPwithN(医師と患者をつなぎ、看護師がその橋渡しをする仕組み)の有効性が強調されました。
Session2の模様
Session2では、春山氏が山口県防府市の休日夜間急患センターにおけるオンライン診療について発表しました。防府市は現在約11万人が暮らす地域で、その医療システムは独自の課題を抱えています。特に休日や夜間の患者数が全国平均を上回る現状に対して、オンライン診療を併用することで解決策を見出そうとしています。
2024年10月3日から始まるこの新たな体制では、地域医師と外部医師が連携し、週に2日のオンライン診療を提供します。これにより、患者の利便性が向上し、医療提供者の負担軽減も期待されています。
フォーラムの背景
新型コロナウイルスの流行により、全国の自治体は様々な対策を取ってきましたが、情報共有は困難でした。フォーラムは、アフターコロナの地域医療DXの新しい方向性を見据えた意義深い場として設立されました。医療従事者と自治体関係者が協力し、効率的な医療体制の実現を目指しています。
会社概要
株式会社ジェイエムインテグラルは2021年に設立され、自治体向けの医療関連サービスを提供しています。特に新型コロナの流行を受けて、さまざまな支援事業を展開してきました。今後も地域医療の課題解決に向けて、医療のデジタル化や人材確保に力を入れていく予定です。
お問い合わせ
詳しい情報や問い合わせについては、株式会社ジェイエムインテグラルの公式ウェブサイトをご覧ください:
ジェイエムインテグラル