就職偏差値の認知度と信頼性に関する調査結果
2025年卒業予定の大学生を対象に、就職活動における「就職偏差値」の認知度と信頼性に関する調査が行われました。本調査は、新卒大学生向けの就活情報サイト「就活の教科書」を運営する株式会社Synergy Career(大阪市)が実施。対象となる学生200名の回答をもとに、就職偏差値という指標の実態を明らかにしました。
認知度と実態
まず、調査結果から明らかになったのは、就活生の58.0%が「就職偏差値」を知っていることです。「よく知っている」と答えた回答者は少数ですが、「だいたい意味を理解している」や「名前は聞いたことがある」とする学生が多く、全体として五分の一以上の学生がこの用語に触れていることが分かりました。反対に、43%ほどの学生は「知らない」と回答していますが、これはまだこの指標が一般的な認知を得ていないことを示しています。
信頼性の評価
次に「就職偏差値」の信頼性についてですが、42.2%の学生が「信頼できる」と回答。その中には「非常に信頼できる」と「やや信頼できる」を合わせた割合が含まれます。しかし、28.4%の学生が「信頼できない」と感じており、さらに29.3%の学生は「どちらとも言えない」と答えています。このことから、多くの学生がこの指標の信頼性について疑問を持つ一方で、一定の信頼を寄せている層も存在することが伺えます。
就職偏差値の意味
また、「就職偏差値」の正しい意味について尋ねたところ、最も多くの学生が「企業の入社難易度」と答えており、54.3%を占めています。次いで「待遇の良さ」や「社員の優秀さ」が続き、基本的には入社の難しさを示す指標と理解されているようです。このように学生の中での理解には偏りがあることが確認できました。
企業選択における参考度
企業選びで「就職偏差値」を参考にしたことがあると答えた割合は48.0%で、逆に全く参考にしたことがないとする学生も52.0%に達しています。この結果から、就職偏差値をどのように利用するかは学生ごとに大きく異なることがわかります。また、多くの学生が第一志望の企業の就職偏差値について気にするかの質問にも、回答結果が拮抗しており、「気にする」と答えた学生が35.3%に対し、「あまり気にしない」「全く気にしない」は36.2%となりました。
情報収集の実態
就職偏差値を調べる際の情報源として、最も多いのはWebメディアで、これを利用している学生は全体の60%を占めています。続いてソーシャルメディア(SNS)が41%となり、リアルな情報を求める傾向が現れています。このことから、学生たちが自らの就活に関する情報を集める方法についても、現代のデジタル環境に適応している様子が伺えます。
結論
総じて今回の調査から、就職偏差値について学生たちは一定の認知を持っている一方で、信頼性や活用することについては意見が分かれることがわかりました。企業選びにおいて有用な指標として捉えられながらも、今後の情報拡充や教育が重要とされるでしょう。