デジタル庁が医療DXを推進、未来のヘルスケア社会を実現

デジタル庁による医療DXの推進について

2022年4月1日、デジタル庁の牧島大臣は、医療分野のデジタル化についての記者会見を行い、オンライン診療やオンライン服薬指導を含む医療DXの進捗を発表しました。これにより、医療サービスへのアクセスが一新され、患者が自宅にいながら医療を受けられる環境が整うことを目指しています。

医療DXの進捗状況

コロナ禍の影響で、オンライン診療の必要性が高まりました。デジタル庁は、4月1日付での新たな省令改正により、オンライン診療を初診から可能とし、対象疾患の制限も撤廃されました。この結果、患者は自宅から30分以上かかる医療機関への受診も可能になるなど、医療サービスへのアクセスが大幅に改善されます。さらに、診療報酬の引き上げに伴い、医療従事者へのインセンティブも強化され、オンライン診療の普及が進むと期待されています。

オンライン服薬指導の確立

特に注目すべきは、オンライン服薬指導の制度化です。対面での指導と同等の効果があるとみなされ、この分野でも規制の緩和が進み、医療機関と患者との距離が縮まることが見込まれています。これにより、患者は外出することなく、オンラインで受診から薬の受け取りまでが可能になり、特に体調が優れない方々への大きな支援になります。

規制改革のさらなる推進

牧島大臣は、全国どこでも医療や介護サービスに円滑にアクセスできる社会を目指し、デジタル化を進めていく考えを示しました。たとえば、抗原定性検査キットの購入環境も整備され、無症状者でもキットを購入可能になるなど、柔軟な対応が進められています。

市場の反応と医療従事者の意識

民間の調査によると、規制改革が進む中で、約9割の医師がオンライン診療を始めたり、増やしたりする意向を持っています。この変化は、医師や薬剤師の働き方改革にも直結するでしょう。オンラインからも画面越しに患者に指導を行うことで、働き方がより柔軟に、効率的になると考えられます。

デジタル庁第一期生の入庁

また、デジタル庁では同日、第一期生の入庁式を行いました。新たに74名が参加し、官公庁と民間企業からの多様なバックグラウンドを持つ職員が集まり、デジタル社会の形成に貢献する意志を示しました。デジタル庁の体制は、450名の官出身職員、250名の民間出身職員、合計700名の体制となり、各分野において強固な運営が期待されています。