アクセルスペースが目指す次世代地球観測の幕開け
株式会社アクセルスペース(東京都中央区)は、次世代地球観測衛星「GRUS-3(グルーススリー)」を2026年に打ち上げることを発表しました。この新しい衛星プロジェクトは、同社が手がける地球観測データ提供事業「AxelGlobe」の一環として展開されます。
GRUS-3の特徴と利点
GRUS-3は、7機が同時に打ち上げられ、現在運用中の5機の「GRUS-1」と一体となり、自社の衛星コンステレーションを強化します。これにより、観測能力の向上が期待されており、精密農業や森林監視、地図作成など、多岐にわたる分野での地球データ利用が促進されることでしょう。
これらの7機の新衛星は、特定の地点を毎日撮影する能力を備えており、太陽同期軌道に位置することで一年を通じて安定した観測が可能です。高度585kmから28.3km幅で地表を観測することができ、最大230万km²を1日に撮影する能力を持っています。
GRUS-3の観測技術
GRUS-3は地上分解能2.2mの高品質な画像を提供するセンサーを搭載しており、色彩のほかに植物の生育状態や地形なども詳細に捉えることが可能です。また、今回のプロジェクトでは、GRUS-1と比較して画像の品質向上が図られるとのことです。株式会社アクセルスペースの代表取締役、中村友哉さんは、これによりお客様へのサービスがさらに向上すると述べています。
新たなテクノロジーと未来への道
さらに、2025年6月以降には、先行して小型衛星「GRUS-3α」が打ち上げられる予定です。この衛星のプロジェクトでは、汎用バスシステムや望遠鏡の性能が実証され、GRUS-3計画の基盤を固めることが目指されています。
アクセルスペースの理念
アクセルスペースは「Space within Your Reach〜宇宙を普通の場所に〜」をビジョンに掲げ、2008年の創業以来、小型衛星の開発に情熱を注いできました。さまざまな産業のニーズに応じた宇宙利用の推進を目指し、これからも独自技術を駆使した事業展開を続けます。
今後のGRUS-3の動向に期待が高まる中、宇宙利用のさらなる拡大がもたらす革新に目が離せません。
まとめ
2026年のGRUS-3打ち上げは、宇宙データの新たな章を開くとともに、さまざまな分野での革新をもたらすでしょう。これまでの成功を踏まえた次世代衛星の導入は、より精密で広範な地球観測の実現へと繋がります。