ZOZO研究所の偉業
株式会社ZOZO NEXTの研究開発組織であるZOZO研究所が、機械学習分野のトップカンファレンス「ICLR 2025」において2本の論文が採択されるという素晴らしい成果を上げました。このカンファレンスは、NeurIPSやICMLと並び、機械学習の権威ある会議の一つとして知られています。
採択された論文の概要
ZOZO研究所が発表した論文は、次の2つです:
1.
「Difference-of-submodular Bregman Divergence」
2.
「Mastering Task Arithmetic: τJp as a Key Indicator for Weight Disentanglement」
1. Difference-of-submodular Bregman Divergence
研究背景
この研究は、集合から部分集合を選び出す際に直面する距離測定の課題に焦点を当てています。従来、多くの機械学習システムは間接的に距離を測る方法に頼っていましたが、集合データの特性を柔軟に測定することは困難でした。
論文の内容
本研究では、新たな距離尺度を提案し、これをニューラルネットワークで学習するためのフレームワークを構築しました。具体的には、以下の3点を実施しました:
1. 新しい集合間の距離尺度の理論的な解析。
2. 提案した距離尺度を学習するためのフレームワークの開発。
3. 検証実験により、その有効性を実証。
この研究により、小規模なモデルでも先進的な性能を達成できることが明らかになり、今後さらに精度向上が期待されます。
2. Mastering Task Arithmetic: τJp as a Key Indicator for Weight Disentanglement
研究背景
近年、自然言語処理や画像認識の分野では事前学習モデルが多く使われていますが、計算コストや拡張性の問題が浮上しています。これを解決するために、タスク算術技術が注目を集めています。
論文の内容
この論文では、タスク算術による問題解決に向けた新しい指標「τJP」を提案し、以下の貢献を行いました:
1. 新しい評価基準を提供する指標を理論的に証明。
2. 干渉を抑える正則化手法を導入し、タスク間の干渉を減少。
3. 現実での応用可能性を実証。
今回の研究により、タスク算術が実用的な技術として広く利用される道が開かれました。
ZOZO研究所の未来
ZOZO研究所は「ファッションを数値化する」を目的に、ファッションに関する研究を続けています。今後も機械学習を駆使して、より良いプロダクトの実現を目指し、様々な技術開発を進めていきます。
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