男子校で実現する新しい性教育の形—正則学園の取り組み

最近、正則学園高等学校で行われた性教育特別授業が注目を集めています。宝島社の「もっと話そう！ Fem&」プロジェクトの一環で、学校教育の枠を超えて重要なテーマに取り組む姿勢は、男子校での性教育の新たな形を示唆しています。

1. プロジェクトの概要

宝島社が推進するこのプロジェクトは、異性に関する健康課題を理解し、相手への理解を深めることを目的としており、特に男子校の生徒にとって意味のある内容です。2022年から始まったこの取り組みは、今年で3回目となります。特に、このプロジェクトでは産婦人科医の吉形玲美先生とファッション誌『大人のおしゃれ手帖』編集長の橘真子さんがスピーカーとして参加し、生徒に実体験を交えた授業が行われました。

2. 性教育の必要性

生徒会のメンバーは、授業の開始にあたり「僕たち男子校の生徒だからこそできる性教育とは何か？」と問いかけました。この意識の変化は、初回の授業での気づきから始まったと言います。「性教育は若者にとって重要である」との共通認識が生徒たちの中に生まれました。この授業を通じて、彼らは性に関する理解を深めることができたと報告しています。

3. 授業の内容と進行

今回の授業では、生徒会メンバーが事前にアンケートを行い、同級生が興味を持つテーマを集めました。「生理」や「更年期」など、日常生活に直結したトピックが選ばれ、具体的なケーススタディを通じた授業が展開されました。生徒たちは、実際に生理用ナプキンや吸水ショーツを手に取り、理解を深めました。

4. 生徒の変化

授業を受けた生徒たちは、自身の家庭内での態度や言動に変化が見られるようになったと報告しています。母親や妹に対して優しく接するようになったという意見もあり、学んだ知識を実生活に生かそうとする姿勢が伺えます。これまではタブー視されていたトピックでも、授業を通じてオープンに話し合える環境が整ってきたようです。