不登校児を支援するNIJINアカデミーが初公式キャラを発表

NIJINアカデミー初の公式キャラクター誕生

2024年10月、東京都のNIJINアカデミーが周年学園祭を迎え、公式キャラクター総選挙の結果が発表され、その注目を集めています。NIJINアカデミーとは、不登校の小中学生をターゲットにしたオルタナティブスクールであり、個々のニーズに応じた教育を提供しています。

公式キャラクターの誕生

この度の総選挙では、多くの小中学生が自らのオリジナルキャラクターを描き、その中からグランプリに選ばれたのは、6年生の生徒が創作した「ニー.ジー.ンー」というキャラクターでした。このキャラクターには個人のつながりを象徴する意味が込められており、個々が集まって新たな世界を築くというメッセージを持っています。

キャラクターの特徴は、それぞれの個性を持った3兄弟であり、ニーは元気で好奇心旺盛、ジーは静かで落ち着いて、ンーは甘えん坊という設定です。生徒は「それぞれの個性がつながることで、新しい冒険が待っている」と語っており、キャラクターには仲間との交流を楽しむ姿勢が表れています。

プロの絵本作家とのコラボレーション

グランプリ受賞の特典として、プロの絵本作家である近藤亜希子氏にイラストを依頼しました。原画が生徒に渡された時、彼は「まさか選ばれるとは思っていなかったので、嬉しかったです。絵が送られてきたら、あまりの上手さに声が出てしまいました」と感動を語りました。彼はその絵を額に入れて飾るつもりとのこと。

近藤亜希子氏は、慶應義塾大学大学院のメディアデザイン研究科を退学後、絵本作家として国内外での活動を展開し、クリエイティブディレクターとしても幅広く経験を持つ実力派のアーティストです。彼女の手によって、生徒の思い描くキャラクターが見事に具現化されました。

NIJINアカデミーの理念

NIJINアカデミーは2023年9月に開校し、全国36の都道府県から200名以上の生徒が在籍しています。この学校は、「多層的な心理的安全性」と「子ども主体の学び」をコンセプトに、学校に通うことが困難な子どもたちに新しい学びのスタイルを提供しています。ここでは、子どもたちが自分自身に自信を持ち、未来に希望を持てるような教育モデルを提案しています。

学校に通えないことが劣等感に繋がるのではなく、むしろ多様な学びの選択肢があることを示す代表的な例が、このキャラクター誕生プロジェクトです。生徒たちが自身の声を反映させたこの企画は、彼らにとっても、自らの成長を感じる良いきっかけとなったのではないでしょうか。

未来への提案

NIJINアカデミーは、教育から国を照らす理念のもと、様々な教育課題に取り組んでいます。これからも子どもたちにとって希望の持てる場を提供し続けることが期待されています。自分自身を表現し、創造力を発揮する場として、今後もさまざまな企画やプロジェクトが展開されることでしょう。教育の未来に向けて、一人ひとりの可能性が広がるよう着実に進んでいくNIJINアカデミーの活動から目が離せません。