神戸北野新集合住宅
2016-03-18 19:29:37
神戸北野に伝統的建物群保存地区の新たな集合住宅が誕生
神戸北野地区に誕生する「1000年集合住宅」
神戸市中央区の北野地区は、異国情緒あふれる風景で知られるエリアです。この地域にはたくさんの伝統的建築物が点在し、特に明治時代以降の洋風住宅が文化的な象徴とされています。最近、神戸北野の伝統的建造物群保存地区において、新しい集合住宅のプロジェクトが進行中です。この住宅は「1000年集合住宅」と呼ばれ、地域の歴史や文化を尊重しながら持続可能な住環境を提供することを目指しています。
このプロジェクトは、地域の歴史的風情を損なわない形で新たな住宅を整備する試みです。北野地区では過去に数社が若干の開発計画を試みましたが、その都度周囲からの反発を受け、実現には至っていませんでした。そこで、マンション法制の専門家である戎正晴弁護士と、株式会社キューブの天宅毅氏が手を組み、新たなコンセプトに基づく共同開発を行うことになりました。
「1000年集合住宅」は、住民の独立性や開放感を確保しつつ、周囲の景観や歴史的価値を守る設計が特徴です。具体的には、複数のセミデタッチドハウス(2戸1連棟)を分散配置し、団地管理組合を通じて街全体を管理。これによって、清掃や植栽剪定、セキュリティなどの維持管理が行われ、居住者が安心して生活できる環境を整備します。そして、各戸の建替えに関するルールを設定し、円滑な更新が可能な仕組みを導入することで、地域の美観を保ちながら持続可能な住宅地の実現を目指します。
一般的な分譲集合住宅では、所有者間での合意形成が難しいという問題が常につきまとうのですが、「1000年集合住宅」ではその障害を低くするという意図があります。合意形成のプロセスを簡略化することで、長期的に安定した住環境を保証。またこのルールは、将来的に陳腐化した場合にはそれに応じて改正できる柔軟性も持っています。
今回のプロジェクトが実現するまでには、神戸市の関係部署との協議が欠かせませんでした。地域住民への計画説明も行い、理解と賛同を得ることができました。事業には、京阪電鉄不動産やゼロコーポレーションが関わっており、長期優良住宅の認定も視野に入れて進行しています。
新しい住宅「神戸ハウス北野」は、元々伝統的だった邸宅跡地に位置し、地域の風景に調和するように設計されます。総戸数は12戸、最大118.51㎡の居住空間を提供し、住む方々が快適で安心できる環境を実現します。
このプロジェクトは、阪神淡路大震災で一度大きな打撃を受けた神戸市における復興の象徴とも言えるもので、神戸開港150年という記念すべき年に新たな一歩を踏み出すことになるでしょう。発売開始は4月上旬を予定しており、多くの人に愛される住まいとなることが期待されています。地区にふさわしい住まいを求める多くの人々にとって、待望のプロジェクトとなることでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社キューブ
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区北野町1-5-25アンビエンテ北野2F
- 電話番号
-
078-222-9517