終活の実態調査が明らかにした行動のきっかけとは

終活に関する意識調査の結果

株式会社プロストイックによる「終活に関する意識調査」は、全国の40〜60代男女1,000名を対象に実施されました。この調査では、終活に対する取り組み状況や行動のきっかけについての実態が鮮明になる結果となりました。

調査結果によれば、なんと19.20％の人々が実際に終活に取り組んでいる一方で、8割以上の人々が「まだ早い」「面倒」「やり方がわからない」といった理由から始められない状況にあることが判明しました。このことからも、終活が抱える課題は多岐にわたることが見えるのです。

行動のきっかけとその裏側

皆さんが終活に対してどのようなきっかけを感じるのかを尋ねたところ、「自分が病気や入院をしたとき（38.30％）」や「親の病気や介護が発生したとき（29.10％）」など、具体的な出来事が挙げられました。このような大きな出来事がなければ、多くの人は終活を進める気にはなれないのです。

一方で、終活に取り組む際のハードルを下げるための動機として期待される要素がありました。「専門家の無料相談やコンシェルジュのサポート（38.20％）」が最も多く、次いで「終活を進めることでポイントや特典が得られる（29.10％）」などが上位を占めました。これらの結果から、終活を取り組みやすくするためには、安心感や楽しみを提供することが重要であるとわかります。

終活の捉え方の変化

調査を通じて導き出された結論は、終活を「死に向き合うもの」ととらえるのではなく、「自分の生き方を再整理する活動」として捉える必要があるということです。「無関心」ではなく「行動のきっかけ」が重要であるという認識が広まりつつあります。私たちは、具体的な出来事に直面することでようやく終活が必要であると感じる心境にいるのです。

このような現状を踏まえ、多くの人が終活を進めやすくするためには、ポジティブな側面に焦点を当てることがカギとなります。「めんどくさい」「暗い」といった心理的抵抗を乗り越えるために、安心感や楽しみを持って取り組める環境を整えることが求められています。

今後の取り組み

株式会社プロストイックは今回の調査結果を受け、終活を「楽しみに変える仕組み」を開発中です。具体的には、終活を進めるたびに貯まるマイルを旅行券やレストラン券に交換できるおひとり様向けのサービス「よりねこ」を構築しています。これにより、終活を「義務」から「楽しみ」へと変える第一歩を踏み出そうとしています。

結論

少子高齢化が進む中で、「終活」という言葉が広がりを見せているものの、実際には多くの人々が行動に移せない現状があります。特に40〜60代世代にとっては、「いつかやるもの」として先送りされがちですが、親や自身の病気といった体験を通じて終活の必要性を感じることが多いです。これからは、終活を「光」と捉え、自分の人生を再設計していく時期が来ているのかもしれません。

調査概要

調査名称	おひとり様の終活の実態調査
対象者	50〜60代の単身男女
有効回答数	1,000件
実施期間	2025年9月
実施方法	インターネット調査
実施主体	株式会社プロストイック