大阪・関西万博でのロボットデザインの新たな可能性
2025年に開催される大阪・関西万博では、フラワー・ロボティクス株式会社が手がけたロボットやヒューマノイドが目玉として登場します。代表の松井龍哉氏が工業デザインを基本に開発したロボットたちは、未来社会を体現する作品となっており、特に注目のデザインが施された3体のロボットが発表されました。
先日行われたメディア発表会において公開されたのは、Petra(ペトラ)、Punica(プニカ)、Pangie(パンジー)の3体です。これらのロボットは、来場者を招待し、ガイドする役割を果たすアバターとしての機能を持っています。それぞれの名称には深い意味が込められたデザイン理念が反映されています。
ロボットの個性と意味
- - Petra(ペトラ): 名前の由来は「石」で、古代の道具としてのロボットを象徴しています。人類が石や木を用いて道具を進化させてきた歴史を踏まえ、ペトラは未来の道具として存在します。過去と未来を繋ぐ意義深い存在としてのデザインです。
- - Punica(プニカ): ザクロの属名から名付けられたこのロボットは、約2000年前にペルシャからシルクロードを経て日本に伝来した文化的な背景を持ちます。万博の中心的テーマである文化交流を象徴する生命感に満ちたデザインとなっており、見た人々に強い印象を与えます。
- - Pangie(パンジー): このロボットは、Pollinator(受粉者)としての役割を果たし、来場者とのコミュニケーションを促進します。1970年の大阪万博で発表された伝説的ロボット“デメ”のデザイン要素を引き継ぎながら、現代のコミュニケーションを象徴する存在に仕上がっています。
石黒浩氏と松井氏の共同作業
このプロジェクトには、日本のロボット工学の第一人者である石黒浩氏がプロデューサーとして関わっています。石黒氏と松井氏の約四半世紀にわたる交流は、ロボットデザインの思想哲学の共有に繋がっており、今回のデザインもその集大成とも言えます。両名の対話は、理想のアンドロイドの姿を追求する中で、未来の社会へのビジョンを形作りました。
また、企画統括ディレクターの内田まほろ氏は、日本の美意識と西洋のデザイン言語を融合させ、1000年先の人類の姿をロボットとして形作るという難題に挑んだことを強調しています。
松井氏は、「日本的なる、もののあわれ」をテーマに、古代から続く文化的な情緒を未来のロボットに織り込みました。そのデザインが万博会場で人々に感動を与えることを期待しています。
フラワー・ロボティクスの紹介
フラワー・ロボティクスは、2001年に設立され、“ロボットを日常の風景にする”ことを目指しています。自主開発したヒューマノイドロボットや自律型ロボットは、他の企業や公共事業にもデザインコンサルタントとして携わっています。松井龍哉氏は、ロボットデザインの分野で数多くの賞を受賞し、現在も新しい可能性を追求し続けています。
今回の大阪・関西万博は、これらのロボットたちによって訪問者に新たな視点を提供する場所となり、未来社会の可能性を考えるきっかけとなることでしょう。ぜひ、万博会場で直接体験してみてください。
まとめ
シグネチャーパビリオン「いのちの未来」では、フラワー・ロボティクスのロボットたちが未来を見据えた新たな技術の可能性を示しています。彼らがどのように私たちの生活を変えていくのか、未来への架け橋となることでしょう。詳しい情報は公式サイトで確認してください。
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