山田進太郎D&I財団が日本IBMと連携してAI教育プログラムを開始
新たに発表されたプログラムは、公益財団法人山田進太郎D&I財団が日本IBMと共同で展開する「IBM SkillsBuild」です。このプログラムは、中高生の女子を対象に、最新のテクノロジーであるAIを含むIT分野に関する無料のオンライン学習機会を提供します。
日本のSTEM(科学、技術、工学、数学)分野において、特に女性の進学率の低さが課題とされています。OECD諸国の中で、女子の大学進学率は20.7%にとどまっている現状があり、これは十分な情報や学習機会が無いためです。山田財団はこうした問題に対して積極的に対応し、2024年から「Girls Meet STEM」をスタートさせ、実際の体験を通じて中高生女子にSTEMの魅力を伝えてきました。
プログラムの応募は、2023年3月26日から開始され、個人および学校単位で参加が可能です。これにより、地理や時間の制約を受けずにSTEMの学びを体験できる機会が広がります。応募方法は、公式の利用受付フォームから手続きできます。
IBM SkillsBuildの特長
IBM SkillsBuildは、世界中の人々が新しいスキルを習得し、より良い就職機会を得る手助けをする無料の教育プログラムです。AI、データサイエンス、クラウドコンピューティングなど、広範囲にわたるコースを提供しており、受講後に取得できるIBMのデジタルバッジも魅力の一つです。このプログラムは、オンラインプラットフォームを活用した実践的な学習体験を提供することに特化しています。
さらに、IBM SkillsBuildは、学習支援としてワークショップや専門のコーチとの対話、プロジェクトベースの学習なども行っており、実践的なスキルを身につけるチャンスを与えています。
第一弾イベントの開催
プログラムに関連するイベントも予定されており、2025年度からは対面とオンラインを融合させた学習プログラムが実施されます。第一弾として4月3日に「IBMとAIの未来の世界を体験!」というイベントが開催され、参加者は事前にIBM SkillsBuildで基礎知識を学んだ後、最新技術に直接触れる機会を得る予定です。このような対話を通じて、STEM分野でのキャリアを具体的に想像できる貴重な経験となるでしょう。
Girls Meet STEMプログラムについて
「Girls Meet STEM」は中高生女子を対象にした理系の体験プログラムで、高専や大学、研究機関と連携しながら実施しています。実際の研究現場やキャンパスを訪れ、女子学生や社会人女性との交流を通じて進学やキャリア選択の可能性を広げています。このプログラムは定期的に開催され、対面・オンラインいずれの形式でも参加可能です。
結論
公益財団法人山田進太郎D&I財団は、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の推進を通じて誰もが能力を発揮することができる社会を目指しています。特にSTEM分野においてはジェンダーギャップの解消に向けた取り組みを進めており、中高生女子の進学やキャリア選択を後押しするためのさまざまなプログラムを展開しています。今後も、このような教育機会が広がることで、多くの中高生女子が理系分野に興味を持ち、未来のキャリアを切り拓くきっかけとなることを期待しています。