高齢者フレイル改善の打開策、早朝の食欲促進
最近、高齢者のフレイル改善に向けた新しい方法が発見されました。この研究は岐阜大学の矢田俊彦教授を中心とした研究チームにより行われました。フレイルとは、高齢者が身体的、精神的、社会的機能を失いつつある状態を指し、現代社会において深刻な問題とされています。
研究の背景
日本を含む多くの国々でフレイルの問題が顕在化しており、その改善策が求められています。特に高齢者が食欲不振を訴えることから、食事に関する新たなアプローチが重要視されています。本研究は、漢方薬の一種「人参養栄湯」が、高齢マウスの食欲と心身機能を促進する効果を持つことを明らかにしました。
漢方薬の力
「人参養栄湯」は、主に人参や陳皮といった成分から構成されており、これらは食欲を促進する効果があるとされています。実験では、この漢方薬が高齢マウスに投与され、夕方の活動開始期において摂食量が増加することが確認されました。この結果、認知機能や手の力も改善され、徐々にフレイルが軽減されることが示唆されました。
食欲のリズム
研究者たちは、漢方薬の投与が食欲促進ホルモンであるグレリンを増加させること、逆に食欲抑制因子であるGLP-1の分泌を減少させることが、この効果に寄与していると考えています。また、フィードバックの結果を見ても、早朝に食欲を促進することで深い改善がわれわれの生活にも導入される可能性が高いことが分かりました。
今後の期待
今後は人参養栄湯を医薬品として用いるだけでなく、陳皮やヘスペリジンのような成分を食品やサプリメントと組み合わせて摂取することで、より多くの高齢者に早朝の食欲を促進し、フレイルを改善する実用化を目指す考えです。この新しい観点から、フレイルの予防と改善に繋がる方法が確立されることが期待されています。
最後に
この研究の成果は、2026年1月27日に『The Journal of Physiological Science』にて発表され、今後のヒトでの実証や実用化へとつながることが大いに期待されています。高齢者が元気で健康的に過ごすための新たな道が開かれたことに拍手を送りたいと思います。