SNSと感情の関係を深掘り
近年、SNSは私たちの生活に欠かせない存在となっています。2024年度のICT総研による調査によると、日本におけるSNSの利用者数は8,452万人に達し、普及率は79%です。このように多くの人々がSNSを活用する中で、私たちの感情や行動にどのような影響を与えているのか、株式会社CHIMJUNが実施した調査を基に考察します。
SNSの感情への影響
全国の10代から50代までの男女を対象に行われた調査では、「SNSで友人や知人の幸せな投稿を見たときに感じる感情」について尋ねると、最も多かったのは「特に何も感じない」で47.8%でした。続いて「羨ましい」が25.7%、「安心」が12.4%という結果に。興味深いことに、羨ましさや焦りを感じる人が全体の約3割を占めていることが判明しました。これにより、SNSによる感情の揺らぎが広く存在することが裏付けられました。
振り回される感情
さらに、「SNSやネット上の情報に振り回されていると感じるか?」という質問では、「かなり多く感じる」と答えた人が7.2%、「ときどき感じる」が30.9%と、約3人に1人以上が感情に大きく影響を受けているとの結果が出ました。年代別に見ると、10代から20代ではこの傾向がより顕著で、4割近い人が感情の混乱を感じていると回答しています。一方で、40代から50代では、その割合がかなり低くなることがわかりました。
行動への影響
SNSが感情に与える影響が明らかになったところで、それがどの程度行動にも関与しているか聞いてみました。「他人が定義した正解かも…と意識しながら行動することはあるか?」という問いに対しては「よくある」が5.1%、「ときどきある」が24.6%でした。これにより、感情を揺さぶられた結果、行動に影響が出ている人が3割ほどいることが示されました。年代別の結果も注目に値し、10代・20代が「よくある」と応じた割合は8.5%に対し、40代・50代では1.5%に留まっています。
岡城良太氏と「感情の可視化」
本調査に関連するのは、株式会社CHIMJUNの代表、岡城良太氏による著書『感情の可視化』です。
岡城氏は沖縄で創業し、独自の経営哲学を持ちながら高品質なヘアケア製品を製造し、国内外で注目されています。彼は多岐にわたる事業を展開し、企業成長を遂げて来ました。そして、氏の開発した「感情の可視化®」メソッドは、ビジネスや人材育成においてフレッシュな視点を提供しています。このメソッドを基にした新書は、SNSが私たちの感情や行動にどのように影響するのかを深く探る内容となっています。
結論
SNSは便利でありながらも、私たちの感情や行動に強い影響を与える存在であることが、この調査結果により明らかになりました。特に若い世代が感じる影響は顕著ですが、それ以上に、その感情が各自の行動にどのように影響を与えるのかを考える必要があると感じさせられます。私たちがSNSを利用する際には、自分の感情を客観的に見つめることが求められるのかもしれません。