近畿大学農学部 農業生産科学科の学生たちが手がけた「なら近大農法(ICT農法)メロン」が、2025年7月から豊洲市場ドットコムで購入可能となります。この新たな農法を用いて栽培された青肉メロン「クラリス」と赤肉メロン「マリアージュ」は、農業初心者でも簡単に育てられるメロンとして注目されています。
近畿大学は15学部49学科を有する総合大学で、持続可能な社会の実現に向けた様々な研究や社会貢献活動を行っています。その中でも、農学部・農業生産科学科の野々村照雄教授は、少子高齢化による農業生産者の減少や休耕地問題に対して、ICT農法の確立に取り組んでいます。この農法により、農作物の栽培に必要な温度管理や水やりを自動化し、農業経験のない学生たちでも安定した作物を育てることができるのです。
「なら近大農法」では、農業を個人の経験だけに依存せず、マニュアル化することで多くの人にとって手軽なものにしています。農業初心者の学生たちが実践し、成長を見守る姿勢は、農業の新しい形を示唆しています。2017年からこの取り組みが始まり、初年度には400玉のメロンが収穫されました。それ以降、毎年新たに挑戦する学生たちによって、経験は未熟でも受け継がれるマニュアルが進化しているのです。
また、ICT農法で育ったメロンやイチゴはそのまま消費されるだけでなく、加工品としても活用されます。生鮮品のみならず、六次産業化を図ることで消費者のニーズに応える多様な商品展開を目指しています。「農の入口」から「農の出口」までICTやIoTの導入を進め、安全で安心な農作物の提供に尽力する姿勢が、若い農業者としての責任感に繋がります。
野々村教授はこの取り組みを通じて「輸送から販売まで一貫した流れをもっていることが、私たちの使命であり、その結果として皆さんを笑顔にできることが本当の農業の魅力だ」と語っています。このICT農法によるメロンの登場は、単なる産物以上に、未来の農業に希望を与える存在となることでしょう。さらに、販売のパートナーである株式会社Delicious Revolutionは、信頼できる生産者との協力を通じて国産果物の魅力を発信し続けています。
株式会社 食文化は、今後もこの新しい取り組みを通じて、インターネットを活用した食品販売の可能性を広げ、農業と消費をつなぐ役割を果たすことを目指しています。近畿大学の学生たちが供給する新鮮なメロンは、あなたの食卓に新たな価値をもたらしてくれることでしょう。