阪急阪神不動産、オーストラリア進出のニュース
阪急阪神不動産が新たにオーストラリア市場に進出し、物流不動産事業を展開すると発表しました。オーストラリアのシドニー、メルボルン、ブリスベン、パースという4大都市において、約86万平方メートルの賃貸面積を持つ物流施設の開発及び賃貸を行います。これにより、阪急阪神不動産は海外でのビジネス展開をさらに強化していく方針です。
このプロジェクトは、同社のオーストラリア現地法人であるHankyu Hanshin Properties Australia Pty Ltd(以下、HHPAUS)を通じて実施されます。HHPAUSは、オーストラリアにおいて複数の物流不動産物件を取得し、ESR Group Limitedなどのパートナーと共同で運営を行う計画です。このファンドには、商船三井及び近鉄不動産も出資することが期待されています。
物流不動産事業の詳細
HHPAUSは、オーストラリア内の11か所にわたる物流不動産物件を保有し、これを賃貸及び開発するというスキームでの事業運営を目指します。特に、本物件はそれぞれが優れた仕様を持ち、空調や冷凍設備、自動化技術が導入されていることから、安定した賃貸需要が見込まれます。全体での物件数は11物件、合計43棟、総敷地面積は約169万平方メートルに及ぶ予定です。
さらに、阪急阪神不動産は2023年7月31日にオーストラリアにLACP JI Trustを設立し、本プロジェクトに向けた体制を整えました。この信託を通じて取得する不動産の管理や運用を行うため、出資者ニーズに応じたマネジメント体制を敷く考えです。このような取り組みは、オーストラリア市場での新たなビジネスチャンスを切り開くカギとなるでしょう。
今後の展望
阪急阪神不動産は、2023年にHHPAUSを設立し、オーストラリアのシドニーで複合施設「60 Margaret」を取得したことを皮切りに、海外市場におけるさらなる事業拡大を図っています。現地の企業や市場調査を通じて、将来的には新たなプロジェクトを積極的に展開するとともに、持続可能な成長を目指す方針です。
阪急阪神不動産の概要
阪急阪神不動産は、オフィスや商業施設の賃貸、不動産開発やエリアマネジメントなど多岐にわたる事業を展開しており、2024年3月期の売上高が1,363億円という規模を誇ります。従業員は951名、国内市場においても確固たる地位を築いています。
このように、阪急阪神不動産のオーストラリア進出は、今後のグローバルな戦略の一環として大きな注目を集めています。物流不動産という分野での新たな挑戦が、同社にとってさらなる成長に繋がることが期待されています。