新製品「iSwallow monitor」で誤嚥リスクを見える化
日本の高齢化社会が進む中、嚥下障害やそれに伴う誤嚥性肺炎が大きな社会問題となっています。この課題に取り組むべく、ユーセンスメディカル株式会社が新たに開発した「iSwallow monitor」は、呼吸と嚥下のパターンを可視化し、誤嚥リスク評価を行うことができる画期的なモニタリングシステムです。
iSwallow monitorの特徴
1. 独自技術による見える化
この新システムは、約20年にわたる大学での研究成果を基にしており、呼吸サイクルにおける嚥下タイミングを見える化します。通常、健康な状態では「呼息-嚥下-呼息パターン」を示しますが、高齢や病状により嚥下タイミングが遅れることで「呼息-嚥下-吸息パターン」が増加し、誤嚥リスクを引き起こします。
2. 活用シーンに応じたバリエーション
iSwallow monitorは、臨床向けのベーシック版と、研究者向けのプロフェッショナル版に分かれています。ベーシック版では、解析作業をユーザーが依頼しやすく、結果報告も4営業日以内に行われます。一方、プロフェッショナル版は、セルフ解析を可能にするPCソフトが付属しており、研究現場での活用が期待されます。
3. 手軽さとコンパクト設計
本体は手のひらサイズで、持ち運びに便利なデザインが特徴です。装置は鼻に呼吸フローを測定するためのカニューラと、喉に加速度センサーを装着することで簡単に使用でき、タブレット端末でのワイヤレス操作も可能です。
4. 簡単操作と詳細レポート
直感的に操作できるアプリで、測定データは自動でクラウドに保存されます。さらに、「嚥下年齢レポート」として被験者に結果をフィードバックすることができ、定期的な測定やトレーニングへのモチベーション向上に役立ちます。
発売日と価格
iSwallow monitorは2024年12月1日より発売開始し、受託解析は2,750円(税込)で提供されています。製品ページも公開されており、詳しい情報は公式サイトで確認できます。
ユーセンスメディカルの取り組み
2013年に設立されたユーセンスメディカルは、患者の生活の質を向上させるため、医療機器の研究開発に尽力してきました。地域密着型の医療を志向し、嚥下障害を抱える患者への支援を通じて、日本の福祉に貢献することを目指しています。
今後も、iSwallow monitorなどの新技術を駆使して、日本の高齢社会の課題解決に寄与することが期待されます。