KenangaグループとHelicapの提携
2024年9月3日、マレーシアのKenanga Investment Bank Berhad(以下、ケナンガグループ)は、シンガポールのフィンテック企業Helicap Pte Ltdとのパートナーシップを発表しました。この提携を通じて、ケナンガグループはデジタル化をさらに加速し、クライアントに向けたサービスの強化を目指します。
投資詳細と目的
ケナンガグループは、資産・富管理部門のKenanga Investors Berhadを通じて、Helicapに8%の株式を取得し、これにより同社のシリーズB資金調達ラウンドに参加しました。今後、持分は約10%に拡大予定で、これによりケナンガグループはHelicapの最大の機関投資家となります。この投資は、鍵となるデジタル化イニシアチブの一環であり、グループが更なるデジタル技術の導入を進め、自社のサービスを向上させることを目的としています。
Helicapの強み
Helicapは、東南アジアにおける代替貸付市場に特化したフィンテック企業で、特にそのクレジット分析エンジンが強みです。ケナンガグループのマネージングディレクター、Datuk Chay Wai Leong氏は、デジタル技術の導入を通じて、クライアントがより効率的にサービスを利用できるよう多様な接点を提供していると述べています。また、Helicapの独自技術はケナンガグループの貸付および投資銀行業務に役立つことでしょう。
過去の成功と未来展望
今回の投資は、Kenangaグループが行ってきたRakuten、CapBay、Tokenize Malaysia、Merchantradeなどへの成功した投資に続くものです。これらのパートナーシップは、フィンテック企業との協力を通じて最先端技術の導入を目指すグループの意向を示しています。
経済成長につながる協力関係
ケナンガグループのエグゼクティブディレクターであるDatuk Wira Ismitz Matthew De Alwis氏は、Helicapとの関係が拡大することで、マレーシアとシンガポール市場での協力が可能になると語っています。この協力により、地域内でのダイナミックな成長を促進し、投資家に対する新たな収入や資産運用の機会を創出する基盤を形成します。
Helicapの今後の取り組み
Helicapは設立以来、約5億シンガポールドルの資金を分配し、東南アジアの機関投資家や認定投資家に投資機会を提供してきました。今後も日本の金融企業クレディセゾンやTemasek支援の投資会社などとの関係を深め、ファイナンシャルインクルージョンを促進し、革新的な投資ソリューションを提供することに注力すると述べています。
まとめ
今回のケナンガグループによるHelicapへの投資は、デジタル化を推進し、フィンテック業界での競争力を高めるための重要なステップと言えます。両社の強力なパートナーシップは、地域の成長を加速し、新しい投資機会を創出することが期待されます。今後の展開から目が離せません。