アラムコが原子力を支援
2025-12-22 13:06:31

アラムコがZettaJouleの次世代原子力プロジェクトを支援し、エネルギー転換の可能性を広げる

アラムコがZettaJouleの原子力プロジェクトを支援



アラムコ・サービス社は、ZettaJoule株式会社が展開する次世代原子力技術のプロジェクトに対して、正式な支援を表明しました。このプロジェクトは、高温ガス炉(HTGR)の社会実装を目指しており、注目が集まっています。

ZettaJouleとは


ZettaJoule株式会社は、東京都千代田区に本社を置くスタートアップ企業で、米国親会社ZettaJoule, Inc.と連携し、次世代のクリーンエネルギーソリューションの開発を担っています。この会社が目指すのは、高温での熱供給が可能な『ZJ炉』技術の商業化です。

今回の支援は、アラムコが米国のエネルギー省及び商務省に提出した書簡を通じて表明されたものであり、両省がこの技術を支持することで、産業界や投資家への有意義なメッセージが送られることが期待されています。この技術が持つ可能性は、エネルギー転換を進め、持続可能な未来の実現に寄与するものとされており、世間の関心も高まっています。

HTGRの特長と重要性


ZettaJouleが開発する『ZJ0』は、従来の軽水炉が約300℃であるのに対し、最大950℃もの高温でプロセス熱を供給する能力を持っています。これは、水素製造や化学プラントにおける脱炭素化において重要な役割を果たすと期待されています。また、この技術は、今後の商業炉展開に向けての基盤ともなります。

日本原子力研究開発機構(JAEA)の高温工学試験研究炉(HTTR)の成果をもとに、安全性と信頼性を兼ね備えた炉の設計が進められています。HTTRでは1998年に初臨界、2001年には定格出力運転を達成しており、その実績を背景にZettaJouleはさらなる技術革新を目指しています。

アラムコの役割


アラムコは、世界最大のエネルギー・化学企業であり、米国ではヒューストンを拠点に事業を展開しています。この企業は従来型エネルギーの供給に加え、脱炭素技術の研究開発やスタートアップへの支援を通じて、エネルギー転換と持続可能な未来のために積極的に取り組んでいます。このような背景から、ZettaJouleへの支援は、産業界全体におけるエネルギー技術の進化を促す重要な一手と言えるでしょう。

CEOのコメント


ZettaJoule株式会社の代表取締役CEO、下藤充生氏は、アラムコからの支援表明に大きな喜びを示し、自社の原子炉技術が日本のトップクラスの技術をルーツに持っていることを強調しています。彼は、本プロジェクトが次世代原子力技術の社会実装に貢献し、産業の脱炭素化とエネルギー安全保障に寄与することを確信しています。

今後の展望


ZettaJouleは、今後もアラムコと共に次世代の革新炉プロジェクトの進展を図り、高温ガス炉(HTGR)の実装に向けてコラボレーションを進めます。この努力により、産業熱への応用や新技術の開発が進むことで、持続可能なエネルギー社会の実現へ向けての一歩を踏み出すことが期待されています。

高温ガス炉(HTGR)はその高い安全性と多用途な応用が特徴であり、これからのエネルギー政策において重要な役割を果たすことが期待されているため、今後の進展から目が離せません。ZettaJouleは、日本の技術を基盤に持ちながら、国際的に競争力のあるクリーンエネルギーソリューションの確立を目指しています。


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会社情報

会社名
ZettaJoule株式会社
住所
東京都千代田区大手町1-5-1大手町ファーストスクエアイーストタワー4F
電話番号

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