新空港線整備に向けた最新の交通計画
羽田エアポートライン株式会社と東急電鉄株式会社は、本日、国土交通省からの認定を受け、速達性向上計画に関する新たな一歩を踏み出しました。この計画は、都市鉄道等利便増進法に基づき、2023年4月に認定を受けた整備と営業の構想に沿い、8月1日に申請が行われたものです。
計画の詳細
本計画では、東急多摩川線の矢口渡駅から蒲田駅を経由し、京急蒲田駅付近まで新たな連絡線(新空港線)を設けることが検討されています。これにより、東急多摩川線との直通運転を実現し、一部の列車は多摩川駅から東横線に乗り入れることが可能になります。新空港線は羽田エアポートラインが整備し、東急電鉄が営業を行います。
この新たな交通インフラは、交通政策審議会答申第198号において「国際競争力を強化するための鉄道ネットワークのプロジェクト」に位置づけられています。具体的には、JR京浜東北線、東急多摩川線、池上線蒲田駅と京急蒲田駅間の「ミッシングリンク」を解消し、渋谷・新宿・池袋など、東京都北西部や埼玉県南西部と羽田空港とのアクセスを向上させる意図があります。
速達性向上の期待効果
この計画により、移動時間が大幅に短縮されることが期待されています。例えば、中目黒駅から京急蒲田駅付近(蒲田新駅(仮称))までのアクセス時間は、従来の約36分から約23分へと、約13分の短縮が見込まれています。同様に、自由が丘駅から京急蒲田駅までの時間も、約37分から約15分へと22分も短縮される見込みです。
事業概要
この新空港線は、以下の特徴を持っています。
- - 実施区域: 東急多摩川線矢口渡駅・蒲田駅間(東京都大田区新蒲田二丁目)から、京浜急行電鉄本線・空港線京急蒲田駅付近(東京都大田区蒲田四丁目)まで。
- - 主な事業内容:
- 鉄道の種類: 普通鉄道
- 営業キロ程: 蒲田駅~蒲田新駅(仮称)間0.8km
- 軌間: 1,067mm
- 運行区間: 渋谷方面~多摩川駅~蒲田駅~蒲田新駅(仮称)
- 運行頻度: 朝の最混雑時間帯で20本/時程度
- 車両編成: 3両、8両
経済的影響と地域発展
新たな交通網の整備により、蒲田・京急蒲田地区の発展が期待されています。さらに、地元の企業や観光業などにも良い影響が及ぶでしょう。地域の地理的な魅力が生かされ, 頻繁な移動が可能になることは、住民の日常生活にも大きな利点をもたらします。
実施スケジュール
整備の開始は2025年10月を予定しており、全体の工事は2042年3月まで続く見込みです。総事業費は約1,248億円、運行開始は2020年代前半を予定しています。
結論
新空港線整備は、羽田エアポートラインと東急電鉄の連携によって実現する重要なプロジェクトです。この交通機関が新たに加わることで、地域経済の活性化が期待され、羽田空港へのアクセスも強化されることでしょう。今後の動向に注目が集まります。