東京の水辺文化を再生する「WATERWAYS III」
2025年度グッドデザイン賞ベスト100を受賞した水上BAR「WATERWAYS III」は、株式会社東京ウォータウェイズが運航するクルーズ船です。この船は、美しいデザインだけでなく、「失われつつある東京の水辺文化を再接続する」というビジョンで、高い評価を受けています。都市と人との繋がりを重視し、まさに「水上のサードプレイス」を提供しています。
水辺文化の背景と「WATERWAYS III」の誕生
東京は古くから「水の都」として親しまれ、多くの人々が水辺の景観と触れ合ってきました。しかし、高度経済成長期に進められた護岸工事や埋め立てによって、水辺はよりアクセスしづらくなってしまったのです。多くの建物が川に背を向ける中で、失われた水辺文化を再び人々の生活に取り入れようと、「WATERWAYS III」は開発されました。
「WATERWAYS III」は、前作「WATERWAYS II」の知見を活かし、利用者視点のデザインを取り入れています。オープンデッキの設置により、風を感じながらのクルーズが可能であり、本格的なBARの雰囲気を楽しめるインテリアに仕立てられています。また、快適なトイレやバーカウンターといった設備を整え、全体の統一感も考慮されています。
営業プラン・利用の魅力
「WATERWAYS III」の乗船プランは、乗合90分プランと貸切90分プランの2つがあります。乗合プランは1名13,200円で、最大20人まで対応可能です。また、貸切プランは231,000円で同様に20名まで利用できます。乗船には20歳以上の方のみが対象とされています。このように、手頃な料金での水上バー体験が可能となり、通常は水辺に縁がなかった人々も気軽に訪れることができます。
開放的な空間と安心感
「WATERWAYS III」の特徴の一つは、開放感に満ちた設計です。大きな窓からは都市の夜景が一望でき、心地よい気分で水辺を楽しめます。また、静音設計が施されており、船酔いの不安を和らげる工夫もされています。このような心理的ハードルを下げることで、「水上に行ってみたい」という気持ちを引き出しています。
多様なイベントへの対応
船内は可変式のレイアウトを採用しており、パーティーや地域イベントなど、様々な用途に応じて柔軟に対応可能です。おしゃれな空間でのクルーズは、特別なイベントや記念日に最適。さらに、厨房設備を完備し、具体的なサービスとしては職人による寿司やバリスタによる本格コーヒーの提供が見込まれています。
今後の展望と持続可能性
「WATERWAYS III」は単なる移動手段ではなく、人々が水辺との関係を再発見するきっかけを提供します。400年以上にわたる東京の水辺文化を継承しつつ、時代に応じて進化し、より多くの人々に愛される体験を目指しています。これからも多様なサービスの創出に努め、東京の水辺を賑やかに彩る存在であり続けることでしょう。ぜひ一度、「WATERWAYS III」で新たな水辺文化を体験してみてはいかがでしょうか?
詳しい情報は、
東京ウォータウェイズの公式サイトをご覧ください。