特別支援学校向けクラウドシステム「すくすく」は新たな支援の形
相思創造研究所株式会社が新たに提供するクラウド支援システム「すくすく(eポートフォリオ)」が、2025年11月1日から全国の特別支援学校に向けてデモ提供を開始します。本システムは生徒個々の特性や教育ニーズを継続的に記録し、支援関係者が効果的に連携するためのプラットフォームです。
特別支援教育が直面する課題
特別支援校では、情報の分断や記録業務の煩雑さ、保護者とのコミュニケーションの難しさといった様々な課題があります。これにより、生徒は新しい環境に適応する際に多くの負担を強いられ、支援の質も低下することが懸念されています。
「すくすく」はこれらの問題を解決するために設計されており、特に「eポートフォリオ」機能がその中心となっています。このデジタルポートフォリオは、生徒一人ひとりのプロファイルを永続的に記録・育成し、支援者がどんな時でも生徒の過去の情報にアクセスできるようになります。
「すくすく」の機能と特徴
このシステムの特徴には、以下のような点があります。
- - 即時の生徒理解: 新しい支援者でも、生徒の基本情報やコミュニケーション特性を即座に把握できる。
- - 一貫した支援: 進学や担任の交代があっても、プロフィールが引き継がれることで支援の継続性が保たれる。
- - 多面的な情報統合: 教師だけでなく、保護者や医療機関からの情報も統合し、より深い生徒理解を促進する。
- - データポータビリティ: 進学や転校先でもプロフィールを共有できる。
このプロファイルは、生徒の好きなこと、苦手な状況、学習スタイル、行動パターンなど多岐にわたります。また、観察記録や健康情報、支援計画も含まれており、保護者との連絡帳機能も充実しています。
技術面における先進性
「すくすく」は最新の技術を取り入れた設計がなされており、教員向けのWebシステム及び保護者向けのモバイルアプリ(iOS/Android)を通じてアクセスできます。さらに、AI機能により、蓄積されたデータから知見を自動的に抽出し、生徒のプロフィール更新を提案することも可能です。
データのセキュリティにも配慮されており、個人情報を保護するために通信暗号化、データベース暗号化など厳格な対策が講じられています。
デモ提供の詳細
本システムのデモ提供は2025年11月1日から開始され、全国の特別支援学校を対象にしています。デモはオンライン環境での提供であり、参加費は無料です。
興味のある学校は、相思創造研究所の公式サイトから申し込み可能です。具体的な提供内容には、教員向けシステムや保護者向けアプリの機能体験が含まれ、実践的なシナリオを通じてシステムの利便性を実感できます。
今後の展望
今後はAIによるプロフィールの強化機能や、外部機関とのデータ連携、多言語対応などさらなる機能拡充も検討されています。これにより、より多くの利用者にとって使いやすいシステムの実現を目指しています。
相思創造研究所株式会社は、特別支援を必要とする生徒が安心して学び、成長できる社会を目指しています。生徒一人ひとりの「個性プロフィール」が、さまざまな支援者の間での共通言語となることを願っています。